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浸潤性小葉がんについて解説|特殊型乳がんの治療法とは?
「乳がん」と診断されたとき、多くの方が不安や恐れを感じることでしょう。
特に、特殊型乳がんの一つ「浸潤性小葉がん」は、その特徴や治療法についてまだ十分に知られていないため、さらに大きな不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
今回の記事では、浸潤性小葉がんについて分かりやすく解説していきます。
また、最新の治療法の一つである「6種複合免疫療法」をはじめ、さまざまな治療の選択肢についても紹介します。
「6種複合免疫療法」は、患者さま自身の免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて体内へ戻し、がんと闘う力を高める免疫療法です。
6種複合免疫療法の特徴
- がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがん※に対応する
- 副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
- 入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
※一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。
浸潤性小葉がんは、女性にとって大切な乳房に発生するがんですが、適切な治療を受けることで、多くの方が再び笑顔を取り戻しています。
がん治療の選択肢の一つとして、6種複合免疫療法を検討してみてはいかがでしょうか。
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関連記事:乳がんの第4の治療方法・免疫療法とは?乳がんの分類や従来の治療方法との違いについて解説
INDEX
浸潤性小葉がんとは?
まず、浸潤性小葉がんの概要について紹介します。
浸潤性小葉がんは、特殊型乳がんの一つで、乳腺の小葉(母乳を作る機能を持つ組織)から発生します。
がん細胞が小葉の膜を破って周囲の組織に広がる(浸潤する)状態を指します。
浸潤性小葉がんは、初期段階では症状がほとんど見られないため、発見された時には腫瘍が大きくなっていることが多いのが特徴です。
また、腹膜、卵巣、消化管などへの遠隔転移のリスクが高いため、注意が必要です。
浸潤性小葉がんは、乳がん全体の約5%を占めており、特に50歳以上の女性に発症しやすいと言われています。
小葉がんと乳管がんの違い
次に、小葉がんと乳管がんの違いについて見ていきましょう。
乳管がんは、乳房の組織の一つである乳管(母乳を乳頭まで運ぶ管)に発生する乳がんで、進行すると骨への転移が起こりやすいという特徴があります。
一方、小葉がんは、乳房の組織の一つである小葉に発生する乳がんです。
乳管や小葉の膜を破って周囲に広がるものを「浸潤がん」と呼びます。
逆に、がん細胞が乳管や小葉の内部に留まり、周囲の組織に浸潤しない場合は「非浸潤がん」と呼ばれます。小葉がんと乳管がんはどちらも、非浸潤がんとして発見されることがあります。
小葉がんは予後が比較的良好とされていますが、術後6年間の再発率や術後10年間の死亡率は、乳管がんに比べてやや高い傾向にあります。
その他の特殊型乳がん
特殊型乳がんには浸潤性小葉がんの他に、粘液がん、アポクリンがん、髄様がん(ずいようがん)、管状がん、腺様嚢胞がん(せんようのうほうがん)など、さまざまな種類があります。
それぞれの特徴について、詳しく解説していきます。
粘液がん
粘液がんは、乳腺組織の粘液産生細胞が腫瘍化するもので、乳がん全体の約3%を占めます。
腫瘍の大部分が粘液状の病巣で構成されることが特徴です。
粘液がんはリンパ節への転移が少ないことから比較的予後は良好とされていますが、リンパ節転移例では他のがんと同様で必ずしも予後が良いとはいえません。
アポクリンがん
アポクリンがんは、乳腺のアポクリン細胞が腫瘍化するもので、乳がん全体の約1%を占めます。
アポクリン腺がある脇や乳輪、眼瞼(がんけん)などで発症し、中高年の男性にも比較的多くみられます。
髄様がん
髄様がんは、カルシトニンを分泌する傍濾胞細胞(ぼうろほうさいぼう)に由来するがんで、主に甲状腺に発生しますが、まれに乳がんとしても現れることがあります。
乳がん全体の約0.3%を占める非常に珍しいタイプのがんです。
管状がん
管状がんは、乳管にできる乳がんで、乳がん全体の約0.2%を占めます。
粘液がんに比べて病気の進行が緩やかで、1cm未満の小さな腫瘍で見つかることが多いのが特徴です。
腺様嚢胞がん
腺様嚢胞がんは、乳腺に発生する非常に希少ながんで、乳がん全体の約0.1%を占めます。
一般的に予後は良好とされています。
浸潤性小葉がんをはじめとした乳がんのステージ
続いて、浸潤性小葉がんを含む乳がんのステージについて詳しく解説します。
浸潤性小葉がんのステージは、乳がんのステージ分類に基づいて評価されます。
「浸潤性小葉がんだからステージ〇」というように、がんの種類だけでステージが決まるわけではありません。
浸潤性小葉がんは、発見された時点で腫瘍が大きくなっていることが多いという特徴があるため、他の乳がんと比べて進行した段階で見つかる傾向があります。
乳がんのステージ(病期)は、以下の通りです。
がんの大きさ | リンパ節転移 | 遠隔転移 | |
0期 | 非浸潤がん | なし | なし |
Ⅰ期 | 2cm以下 | なし | なし |
ⅡA期 | 2cm以下 | 腋窩リンパ節に転移。そのリンパ節は固定されておらず動く。 | なし |
2cm~5cm以下 | なし | なし | |
ⅡB期 | 2cm~5cm以下 | 腋窩リンパ節に転移。そのリンパ節は固定されておらず動く。 | なし |
5cm~ | なし | なし | |
ⅢA期 | 5cm以下 | 腋窩リンパ節に転移。そのリンパ節は固定されて動かない。あるいは、リンパ節が互いに癒着している。または、腋窩リンパ節に転移はないが内胸リンパ節に転移がある。 | なし |
5cm~ | 腋窩リンパ節か内胸リンパ節に転移がある。 | なし | |
ⅢB期 | がんの大きさやリンパ節転移の有無に関わらず、がんが胸壁に固定されている。または、がんが皮膚に出たり皮膚が崩れたりむくんでいる。しこりがない炎症性乳がんも、このⅢB期から含まれる。 | なし | |
ⅢC期 | がんの大きさに関わらず、腋窩リンパ節と内胸リンパ節の両方に転移がある。または、鎖骨の上もしくは下のリンパ節に転移がある。 | なし | |
Ⅳ期 | がんの大きさやリンパ節転移の有無に関わらず、骨、肝臓、肺、脳など他の臓器への遠隔転移がある。 | あり |
(参考:国立研究開発法人国立がん研究センター がん情報サービス 「乳がん 治療」)
浸潤性小葉がんの治療法
浸潤性小葉がんの主な治療法には、手術療法、放射線療法、薬物療法、免疫療法などがあります。
特殊型乳がんでは、組織型の特性に基づいて薬物療法を選択することが望ましいとされています。
しかし、患者数が少ない病気であるため、全ての患者さまに最適な治療法が確立されているわけではありません。
そのため、治療法は患者さま一人一人の生活環境や年齢、がんの進行度を考慮して、医師と相談して決定することが大切です。
また、がんの治療は妊娠や出産に影響を及ぼす可能性があるため、将来子どもを希望される方は、治療を始める前に医師に相談するようにしましょう。
手術療法
浸潤性小葉がんの治療法の一つに手術療法があります。
浸潤性小葉がんの手術療法には主に「乳房部分切除術(乳房温存手術)」と「乳房全切除術」の2種類があります。
乳房部分切除術(乳房温存手術)は、がん細胞とその周囲の正常な組織を一部切除し、乳房の形をできるだけ残す手術です。
通常、がんから1~2cmの範囲を切除します。美容的な面も考慮されるため、乳房の形を維持したい患者さまに適しています。
一方、乳房全切除は、名称の通り乳房全体を切除する手術です。
がんが乳房の広範囲に広がっている場合や、複数の場所にがんが見られる場合に行われます。
手術後には、乳房再建手術を受けることも可能です。
浸潤性小葉がんの手術療法では、手術後の出血や傷口の感染などの合併症が起こる可能性があります。
特に、出血がひどい場合は、再度全身麻酔をかけての止血手術が必要になることがあります。
放射線療法
2つ目は、放射線療法です。
浸潤性小葉がんの放射線療法は、高エネルギーのX線をがん細胞に照射し、がん細胞を死滅させたり、小さくしたりする治療法です。
通常、1日1回、週5回の照射を約4〜6週間にわたって行います。
放射線療法は、手術後の補完治療として用いられ、がんの再発を防ぐ役割があります。
放射線療法の副作用としては、以下のような症状があります。
- 皮膚が日焼けのように赤くなる
- 皮膚がかゆくなる
- 皮膚がひりひりする
- 皮膚表面がむける
- 皮膚表面が水ぶくれのようになる
- 肺炎
- のどの違和感や飲み込むときの痛みを感じる
乳房部分切除術後の放射線治療の主な副作用は、以下の通りです。
- 照射後に乳房が腫れてやや硬くなる
- 乳房が萎縮する
- 乳汁をつくる機能が失われる
放射線療法後は、副作用に配慮して、アルコールや香辛料など刺激の強い食べ物を控えるなど、生活に注意しましょう。
薬物療法
3つ目は、薬物療法です。
薬物療法は、がんの再発予防や手術前の腫瘍縮小、手術が困難な場合の延命など、さまざまな目的で用いられます。
特に、手術後の補助療法として行われることが多い治療法です。
浸潤性小葉がんの薬剤治療には、ホルモン療法や分子標的薬などが使用されます。
使用する薬剤は、主にがん細胞の性質(サブタイプ)によって決定されます。
例えば、トリプルネガティブ乳がんの場合、細胞障害性抗がん薬や免疫チェックポイント阻害薬などが用いられることがあります。
薬物療法による副作用は、使用する薬剤によって異なります。
主な副作用は以下の通りです。
ホルモン療法薬 | ホットフラッシュ、性器出血、骨密度低下、関節痛、気分が落ち込む、イライラする |
分子標的薬 | 悪寒、下痢、発疹 |
細胞障害性抗がん薬 | 肝機能障害、腎機能障害、口内炎、吐き気、脱毛、下痢 |
免疫チェックポイント阻害薬 | 発熱、悪寒、かゆみ、発疹、まぶたや唇が腫れる、呼吸困難 |
免疫療法
4つ目は、免疫療法です。
浸潤性小葉がんの治療において、近年注目を浴びているのが免疫療法です。
これは、私たちの体に備わっている免疫力を強化し、がん細胞を攻撃する治療法です。
特に免疫細胞療法は、がんの種類や進行度を問わず、幅広い患者様にご利用いただける治療法として注目されています。
末期がんの患者様にも、治療の選択肢の一つとして提供されています。
免疫療法には、免疫チェックポイント阻害薬を用いる方法や、免疫細胞を活性化させる治療法などがあり、代表的な免疫細胞令法として、NK細胞療法や樹状細胞ワクチン療法、アルファ・ベータT細胞療法、6種複合免疫療法などが知られています。
6種複合免疫療法は、免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて再び体内に戻す治療法です。
異なる役割を持つ6種類の免疫細胞が1つのチームとなって働くことで、より高い効果が期待できます。
関連記事:末期の乳がんは痛みがある?主な症状や治療法について解説
まとめ:浸潤性小葉がんに6種複合免疫療法を検討しましょう
今回の記事では、浸潤性小葉がんについて解説しました。
浸潤性小葉がんは特殊型乳がんの一つで、治療法には、手術療法、放射線療法、薬物療法、そして近年注目されている免疫療法などが挙げられます。
がんは早期発見と適切な治療によって予後が大きく改善される可能性があります。
定期的な検診を受け、早期発見に努めることが大切です。
同仁がん免疫研究所は、今回紹介した免疫療法の一つである「6種複合免疫療法」を提供している機関です。
厚生労働省の許可を受けた細胞培養施設にて、極めて高度な安全管理体制のもと、細胞培養の委託を受けています。
がんと闘う免疫細胞を、約3週間で「1,000万〜2,000万個」から「20億〜50億個」まで培養することができます。
特徴
①がん3大療法との併用が可能。ほぼ全てのがん※に対応
②副作用が少なく、続けやすい療法
③厚生労働省の許可を受けた施設で細胞培養を行う
※一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。
6種複合免疫療法の治療効果
以下は、6回(1クール)の治療を終えた患者さまの治療効果を紹介します。
A判定〜C判定の約79%の方は腫瘍の進行が抑制されたと評価し、さらにA判定〜B判定の約26%の方は腫瘍の減少が認められた状態となりました。
また、6種複合免疫療法の特徴として、さまざまな部位のがんに対応できるという点があります。
以下、6種複合免疫療法で過去に治療したがんの一例です。ほぼ全てのがん種に対応しているため、以下に記載のないがん種や希少がんでも、治療可能です。
まずは今すぐ、詳しい内容をお問い合わせください。専任スタッフより丁寧にご説明します。
6種複合免疫療法に関する詳細は、以下よりご確認ください。
6種複合免疫療法の注意点
免疫力を利用してがん細胞を攻撃する6種免疫療法は、一般的ながん治療と比べて体への負担が少なく、体力を温存しながら治療を進めることが可能です。
ただし、注意点が一つあります。
6種複合免疫療法は自由診療であるため、自費での診療となります。
治療は提携医療機関で実施されますが、公的医療保険の対象ではありません。また、がん保険の「先進医療特約」なども対象外となります。
今回の記事では、浸潤性小葉がん、その他の特殊型乳がん、乳がんのステージ、浸潤性小葉がんの治療法について、幅広くご紹介しました。
乳がんの手術費用について詳しく解説している記事もありますので、併せてご覧ください。
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