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抗がん剤の治療期間はどのくらい? 投与の流れや通院しながら受けられるがん治療について解説

がんの治療方法は、手術療法や放射線療法、化学療法がよく知られています。その中でも、化学療法である抗がん剤の投与は、メジャーな治療方法の一つです。

今回はがんを患っていて抗がん剤治療を検討している方やその家族の方に向けて、抗がん剤の治療期間について解説します。

また、投与の流れや通院しながら受けられるがん治療についても紹介しますので、ぜひ参考にご覧ください。

抗がん剤治療とは?


まずは抗がん剤治療の概要を紹介します。抗がん剤治療とは名前の通り、抗がん剤(細胞障害性抗がん薬)を飲み薬や注射、点滴などで投与する治療法です。手術や放射線療法が局所的な治療に対し、抗がん剤であれば全身に作用するという特徴があります。

また抗がん剤治療は、血液がんや転移したがんにも有効だと言われています。がん細胞の縮小、進行抑制、がんによる症状を緩和させる効果、延命効果などを期待できます。

さらに抗がん剤治療は、手術や放射線療法と組み合わせて行われることもあります。

抗がん剤の治療期間


次に、抗がん剤の治療期間を見ていきましょう。

抗がん剤はがん細胞だけでなく、正常な細胞にも作用してしまうというデメリットがあります。そのため抗がん剤治療を受ける際には、投与量やスケジュールを医師が厳密に検討する必要があります。

また、効果と副作用には個人差があり、治療を受ける方一人一人の体質やがんの進行などに合わせて決められます。使用する抗がん剤の種類などによってもスケジュールは変わるため、詳細については医師に確認してください。

初回治療の場合

実際の抗がん剤の治療期間は、どのくらいなのでしょうか。

抗がん剤の初回治療の場合の治療期間を紹介します。治療期間は、初回の抗がん剤治療であれば、3〜4週を1サイクルとして明らかながんの進行がない限り、4〜6サイクルを繰り返して行われます。抗がん剤治療は、数カ月かかることが一般的ですが、数週間で完了するケースもあります。

また飲み薬以外の抗がん剤は、毎日投与することはありません。投与後に休薬期間があり、投与期間と休薬期間を含めた1セットが1サイクルとなっています。

進行がんや高リスクのがんの場合

続いては、進行がんや高リスクのがんの場合の治療期間を紹介します。

進行がんや高リスクのがんの場合、治療期間は数カ月〜1年以上かかることもあります。この場合には、症状の安定や緩和を目指すことが目的とされます。

一部のがんや再発性のがんの場合

続いては、一部のがんや再発性のがんの場合の治療期間を紹介します。

一部のがんや再発性のがんの場合、抗がん剤治療が数年にわたって行われることがあります。がん細胞が耐性を獲得するリスクや再発リスクの軽減を目指すことが目的です。

抗がん剤投与の流れ


次に、抗がん剤投与の流れを紹介します。抗がん剤の種類によっても詳細は変わりますが、抗がん剤投与の際の流れを紹介します。

ただし今回紹介する内容はあくまでも一例です。抗がん剤投与に関する詳細は、担当の医師に確認するようお願いします。

抗がん剤は、基本的に1時間〜数時間にわたって投与が行われます。投与の際の流れは以下の通りです。

  1. まず抗がん剤投与(通院による点滴投与の場合)の1時間以上前には、吐き気止めの内服を行います。
  2. 15分間は、吐き気止めの点滴を行います。
  3. 15分間は、抗がん剤の点滴を行います。
  4. 30分間は、別の抗がん剤の点滴を行います。
  5. 5分間は、生理食塩液の点滴を行います。

 

また、点滴翌日〜数日は、吐き気止めの内服を行います。副作用などの症状が表れたときには、吐き気止めや抗菌薬の内服をする場合もあります。

抗がん剤の副作用

続いては、抗がん剤の副作用を見ていきましょう。抗がん剤にはさまざまな副作用があることをご存知ですか?治療前に副作用のリスクに関して知識を深めることは、大切なことです。

主な副作用の概要を紹介します。

  • アレルギー反応
  • 吐き気、嘔吐、食欲不振
  • 便秘
  • 下痢
  • 疲れやすさ、だるさ
  • 口内炎
  • 感染症
  • 脱毛
  • 手足のしびれ
  • 骨髄抑制
  • 肝機能障害、腎障害、心機能障害

など。

それぞれの副作用の詳細について知りたい方は、「KW:化学 療法 とは」の記事をご覧ください。

通院しながら抗がん剤治療を受けられるケースも

抗がん剤治療は入院による治療の他、自宅から通院しながら受けるケースも増えています。可能な限り通常に近い生活を送りながら、治療を進められることはメリットの一つです。住み慣れた家で家族と共に自分のペースで生活できるので、ストレスが軽減されやすい傾向にあります。さらに仕事を継続できるケースもあるので、大きく生活を変える必要がない場合も。

一方で以下に挙げるようなデメリットもあります。

  • 通院のために移動手段が必要
  • 医師がそばにいないことによる不安がある
  • 副作用が起こったときの対処が困難
  • けがや感染予防の徹底が必要
  • 食生活の管理が必要
  • 治療を受ける方や家族の負担が増える可能性がある

 

通院しながら抗がん剤治療を受けるケースには、メリットもデメリットもあります。

通院か入院か、どちらが自身にとって適切な選択かしっかり検討する事が大切です。

通院しながら受けられるその他のがん治療


抗がん剤治療の他にも、自宅から通院して受けられるがん治療があります。通院できる主ながん治療の方法について、次章以降で詳しく解説します。

放射線療法

通院しながら受けられるその他のがん治療の1つ目は、放射線療法です。

放射線療法は、化学療法と併用して行われることもあります。放射線をがんに放射することで、細胞の遺伝子に損傷を与えます。放射線療法は通院で受けることが一般的であり、比較的負担の少ない治療法です。手術が困難な場合の治療や、手術後の補助的な治療として選択されることが多いです。また最近では、正常細胞へのダメージが少ない放射線療法が研究されています。

放射線療法の治療期間

放射線療法の治療期間は、がんの症状や治療の目的によってもさまざまですが、1日〜2カ月程度が一般的だとされています。

また、放射線の照射は基本的に土日祝日を除いて毎日行います。

免疫療法

通院しながら受けられるその他のがん治療の2つ目は、免疫療法です。

そもそも免疫とは、細菌やウイルスなどが体に侵入するのを防いだり、排除することで体を守る力のことです。免疫療法とは、元々体に備わっている免疫力を向上させて、がんを攻撃する治療方法のことを言います。

免疫療法は、免疫チェックポイント阻害薬による治療法と免疫細胞療法に大きく分けられます。免疫チェックポイント阻害薬を使う治療法と免疫細胞療法共に、基本的には通院での治療を受けられます。抗がん剤と比較すると軽微な副作用も、重篤な副作用も比較的少ない傾向にあるというメリットがあります。

ただし副作用は少なからずあることを認識しておきましょう。特に免疫チェックポイント阻害薬は、発現の頻度はまれであるが免疫関連の重症な副作用のリスクに注意する必要があります。全ての方に起きるわけではないですが、 息切れ、息苦しさ、だるさや発熱、下痢、大腸炎などが引き起こされる可能性があることを知っておきましょう。

免疫療法の治療期間

続いては、免疫療法の治療期間を紹介します。

免疫療法の治療期間はがんの症状や治療法の種類、治療の目的によっても異なるので、あくまで目安として参考にしてください。免疫チェックポイント阻害薬を使う治療法は、薬物療法でもあります。

がん細胞によって免疫細胞にかかってしまったブレーキを解除する薬で、使用すると免疫細胞は本来の力を発揮できるようになるという特徴があります。免疫チェックポイント阻害薬は、一般的に副作用が少ない傾向にあるため、一定の治療効果が得られていると判断されれば2年間を目途に治療を継続します。

免疫細胞療法は、治療を受ける方自身の血液を採取し、免疫細胞を抽出する治療法です。免疫細胞を増殖・活性化させて、点滴などによって体内に戻す免疫療法として知られています。

免疫細胞療法の一つである、6種複合免疫療法は、NK細胞、樹状細胞、ヘルパーT細胞、キラーT細胞、NKT細胞、ガンマ・デルタT細胞といった6つの細胞に関する治療法です。

6種複合免疫療法の場合には3週間ごとに6回を1クールとして、約4〜5カ月治療を受けます。エフェクターT細胞療法は、治療を受ける方の免疫細胞を抽出し、がん細胞の目印を見分ける遺伝子を組み入れて増殖し、体内に戻す治療法です。エフェクターT細胞療法の場合には、3カ月を1クールとして症状に応じて継続していきます。

樹状細胞ワクチン療法は、樹状細胞を使ってリンパ球にがんの特徴を覚えこませ、樹状細胞から指令を受けた免疫細胞でがんを攻撃させるという治療法です。樹状細胞ワクチン療法の場合、治療回数は6〜12回、約2〜6カ月治療を受けます。

NK細胞療法はがん細胞を見つけ次第、攻撃する特性を持ったNK細胞を増殖・活性化させる治療法です。がん細胞を破壊する能力の高いNK細胞を使用するため、比較的短期間で効果が出やすいと言われています。NK細胞療法の場合には、通常6回を1コースとして約3〜5カ月治療を受けます。

まとめ


今回は、抗がん剤の治療期間について解説しました。

紹介した投与の流れは、一般的なものです。治療に関する詳細な情報は、医師にご確認ください。

また、抗がん剤治療以外にも通院しながら受けられるがん治療もあります。放射線療法や免疫療法など、さまざまな治療法がありますが、それぞれにメリット・デメリットや副作用があります。自分に適した方法をご検討ください。

今回紹介した免疫療法の一つである「6種複合免疫療法」を行っている、同仁がん免疫研究所は、熊本市にある厚生労働省の許可を受けた細胞培養施設です。

細胞培養を行う上で、極めて高度な安全管理体制を確立しており、全国の医療機関から細胞培養の受託を行っています。

同仁がん免疫研究所の細胞培養数は圧倒的で、約3週間で1,000から2,000個の細胞を20から50億個まで培養できます。

6種複合免疫療法ついて、さらに詳しく知りたい方は「こちら」よりご確認ください。

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