がん患者様のためのお役立ちブログ
抗がん剤治療の副作用「発熱」への対処方法と治療について解説
抗がん剤治療は、がん疾患に効果が見込まれる一方で、さまざまな副作用が懸念されています。
今回の記事では、抗がん剤治療の副作用、「発熱」について解説します。
また、薬物療法の副作用への自分でできる対処方法と、治療における対処方法についても紹介しています。
現在、抗がん剤治療中で、発熱の副作用に悩んでいる方は、ぜひ参考にご覧ください。
INDEX
抗がん剤治療による副作用(白血球の減少)による「発熱」とは?
抗がん剤治療中に起こる「発熱」は、頻度の高い副作用の一つである白血球の減少による感染症の可能性を示唆しています。
抗がん剤の投与によってウイルスなどと闘う役割を持つ白血球の数が減少すると、体の抵抗力が弱くなり、発熱が生じます。
発熱は抗がん剤投与開始後、10〜14日ほどで発症します。
発熱症状は重症化しやすいため、すぐに医療機関を受診し原因を調べることが重要です。
診察時に状態を的確に伝えるために、体温と症状をメモしておくと良いでしょう。
また、体温はできるだけ毎日同じ時間帯に測ることを推奨します。
抗がん剤の副作用で白血球が減少する理由
次に、抗がん剤の投与による副作用の一つとして、白血球が減少する理由を説明します。
抗がん剤には、がん細胞の増殖を抑える機能がありますが、同時に正常な細胞が増殖するの抑えてしまいます。
白血球を作り出す骨髄の造血機能は、特に抗がん剤の影響を受けやすいため、副作用の一つとして白血球数が減少してしまうのです。
白血球以外に抗がん剤の影響を受けやすい細胞は、以下の通りです。
- 赤血球、血小板
- 消化管の粘膜
- 生殖器(卵巣や精巣)
- 毛根 など
感染症の主な症状
続いて、感染症による発熱の症状を説明します。
感染症による発熱は、おおむね37.5℃(度)以上です。
好中球が血液1μL(マイクロリットル)あたり500個未満、あるいは1,000個未満で48時間以内に500個未満になります。
感染症による発熱以外の主な症状は、以下の通りです。
- 寒気
- 頭痛
- 腹痛
- 下痢
- 吐き気
- 咳、痰
- 肛門痛
- 排尿時の痛み、残尿感、頻尿
- 歯ぐきの痛み、虫歯
- 陰部のかゆみ、おりものの増加 など
痛み止めの中には解熱作用のある薬剤もあるため、発熱しなくても感染症にかかっているケースがあります。発熱といった感染症の兆候がなくても体調に異変が生じたら、早急に医療機関を受診しましょう。
抗がん剤の副作用以外に考えられる発熱の原因
がん治療における発熱は、抗がん剤の副作用による白血球の減少だけが原因とは限らず、腫瘍熱が原因であるケースもあります。
がんそのものによる発熱である腫瘍熱は、一般的に感染症による発熱よりも症状が軽いと言われています。
また、以下のような原因でも発熱が生じます。
- 手術後の合併症
- 輸血や手術による感染症
- 放射線治療
- 血栓症
- がん性髄膜炎
- 脳出血 など
がん患者さまのうち、発熱は70%の人に現れますが、その中でも感染による発熱の割合が最も高いと言われています。
毎日の体温測定を行い、体調を把握することが重要です。
自分でできる主な対処方法
では、抗がん剤治療における副作用の発熱に対して、自分でできる対策はどのようなものがあるのでしょうか。
以下に、抗がん剤治療中の方へ向けた自分でできる発熱への対処法として、抗がん剤治療時の感染症予防法と抗がん剤治療後の発熱時の対処法を紹介します。
抗がん剤治療時の感染症予防法
抗がん剤治療を受けるにあたり、感染症予防として取り組むべき対処法は、以下の通りです。
・病原菌の付着を防ぐ
・感染ルートを絶つ
・体力を保つ
それぞれについて詳しく解説します。
病原菌の付着を防ぐ
抗がん剤治療時の感染症予防法の1つ目は、病原菌の付着を防ぐことです。
感染症予防のために人混みをできるだけ避け、病原菌の付着を防ぐことを推奨します。
満員電車などではマスクを着用し、外出後は小まめに手洗い、うがいをすることが重要です。
また、家族間での感染にも注意が必要です。
犬や猫を飼っている方は、ペットとの触れ合いにも注意しましょう。
感染ルートを絶つ
抗がん剤治療時の感染症予防法の2つ目は、感染ルートを絶つことです。
感染症予防のために、体を清潔な状態を保ち、感染ルートを絶つようにしましょう。
主に以下のような対策を行うことをおすすめします。
- 入浴やシャワー浴で、体を清潔に保つ
- トイレ後に体を清潔に保つ
- 皮膚や粘膜を傷つけないよう注意する
- 井戸水やくみ置きの水、開封から時間のたったペットボトル飲料を避ける
- 調理から時間の経ったものは避け、新鮮かつ清潔なものを食べる
- 調理器具や食器はきれいなものを使う
- たばこを吸う人は禁煙する
体力を保つ
抗がん剤治療時の感染症予防法の3つ目は、体力を保つことです。
感染症予防のために、体力が落ちないように気を付けることを推奨します。
- 十分な睡眠を取る
- 食欲がないときは小分けにして食べる
- 小まめに休息する
- 適度に体を動かす
- 自分らしく過ごす
体力を保つため、以上の点を心がけましょう。
また、毎日体温を測定し、体調の変化を把握することも大切です。
抗がん剤治療後の発熱時の対処法
次に、抗がん剤治療を受けた後に、副作用として白血球が減少し、発熱した場合の対処法を紹介します。
・暖かくして過ごす
・体温調節をする
・水分やミネラルを補給する
・食事の摂り方や内容に注意する
以上の内容について解説します。
暖かくして過ごす
抗がん剤治療後の発熱時の対処法1つ目は、暖かくして過ごすことです。
暖かくして寒気の症状を和らげることが重要です。
具体的には、部屋の温度を上げたり、衣類や毛布、湯たんぽなどで体を温めたりすることを推奨します。
寒い場所で長時間過ごすことも避けましょう。
体温調節をする
抗がん剤治療後の発熱時の対処法2つ目は、体温調節をすることです。
体温が上がったときは、体の熱を逃がす工夫をしましょう。
掛け布団を薄手のものに取り替えたり、部屋の温度を調節したりするなどの方法があります。
体の不快感が強いときには、額や首筋を氷枕や保冷剤で冷やすことも有効です。
熱を下げたいときには、脇の下や鼠径部(そけいぶ)を冷やしましょう。
また、汗をかいたときは、冷えないように工夫することが大切です。
汗をしっかり拭く、衣類やシーツを取り替える、高熱でなければ軽い入浴やシャワー浴をすることをおすすめします。
入浴後は湯冷めしないよう注意してください。
水分やミネラルを補給する
抗がん剤治療後の発熱時の対処法3つ目は、水分やミネラルを補給することです。
汗をかくと脱水症状を起こす可能性があるため、体内の水分やミネラルを補給することを推奨します。
常温のスポーツドリンクなどを飲んだり、のどが乾いていなくても小まめに水分を取ったりすることが大切です。
食事の摂り方や内容に注意する
抗がん剤治療後の発熱時の対処法4つ目は、食事の摂り方や内容に注意することです。
高タンパク、高エネルギーのものが望ましいとされており、無理をせず消化の良いものを食べるようにしましょう。
抗がん剤治療における主な対処方法
抗がん剤治療中の方へ向けた、治療内容に関する発熱への対処法について、2つ紹介します。
・症状を軽減する薬を使用する
・治療方針を変更する
関連記事:「抗がん剤を使わないがん治療とは?」
症状を軽減する薬を使用する
治療における主な対処方法の1つ目は、症状を軽減する薬を使用することです。
発熱の症状を軽減する薬を使うには、まず医師の診察を受け、症状を相談することが大切です。
薬の主な種類は、抗菌薬、解熱鎮痛剤などです。
薬の種類や量は状況に応じて担当医や薬剤師、看護師と相談しながら調整していきましょう。
治療方針を変更する
治療における主な対処方法の2つ目は、治療方針を変更することです。
抗がん剤治療以外の治療や、発熱の副作用が出にくく感染症が起こりにくい薬物治療に切り替えるという方法もあります。
治療方針を変更する際も、まずは医師の診察を受け、症状を相談するようにしましょう。
全ての抗がん薬で白血球が減少するわけではなく、最近は特定のがん細胞にだけ働いて作用し、白血球に影響が少ない抗がん薬もあります。
また、さまざまな治療法のうち免疫療法は、従来の抗がん剤治療などで起こるような副作用が少ないと報告されています。
免疫力を維持したまま治療ができますので、治療方針を変更する際に検討するのもおすすめです。
免疫療法とは、元々体に備わっている免疫力を向上させて、がんを攻撃する治療方法のことです。
免疫療法は、大きく免疫チェックポイント阻害薬による治療法と免疫細胞療法に分けられます。
免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞によって免疫細胞にかかったブレーキを解除する薬で、使用すると免疫細胞は本来の力を発揮できるようになるという特徴があります。
一方、免疫細胞療法は、治療を受ける方自身の血液を採取し、免疫細胞を抽出する治療法です。
免疫細胞を増殖・活性化させ、点滴などによって体内に戻す免疫療法として知られています。
免疫細胞療法には、エフェクターT細胞療法、樹状細胞ワクチン療法、NK細胞療法、6種複合免疫療法などがあります。
6種複合免疫療法は、NK細胞、樹状細胞、ヘルパーT細胞、キラーT細胞、NKT細胞、ガンマ・デルタT細胞といった6つの細胞に関する治療法で、各細胞の機能をより高める効果が期待できます。
抗がん剤の副作用と6種複合免疫療法の紹介
今回の記事では、抗がん剤治療における副作用としての白血球の減少による「発熱」について解説しました。
自分でできる対処方法としては、病原菌の付着を防ぐ方法、感染ルートを絶つ方法、体力を保つ方法などがあります。
また治療後には、暖かくして過ごすこと、体温調節をすること、水分やミネラルを補給すること、食事の摂り方や内容に注意することで、副作用を防ぐことができます。
抗がん剤治療における対処方法としては、症状を軽減する薬を使用すること、治療方針を変更する方法があります。
まずは医師に相談し、治療方法について相談しましょう。
そして、抗がん剤の副作用について学んだ後に、ぜひ知っておいていただきたいのが、「6種複合免疫療法」です。
6種複合免疫療法とは?
患者さまご自身の免疫細胞を活性化・増殖させてがんと闘う力を増強させる治療法です。
従来の治療法と比べ、副作用が軽微で体への負担が少ない治療法です。
同仁がん免疫研究所はがんと闘う免疫細胞を、厚生労働省の許可を受けた細胞培養施設にて、約3週間で「1,000万〜2,000万個」の細胞を「20億〜50億個」まで培養できます。
特徴
- がん3大療法との併用が可能。ほぼ全てのがん※に対応
- 副作用が少なく、続けやすい療法
- 厚生労働省の許可を受けた施設で細胞培養を行う
※一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。
医療機関での治療の流れ
医療機関での採血後、血液は細胞加工センターへ送られ、ここで患者さまのがんに特化したオーダーメイドの培養を行います。
約3週間後、増殖・活性化された免疫細胞は治療用バッグに入れられ、採血をした医療機関で投与が行われます。
6種複合免疫療法の治療効果
以下は、6回(1クール)の治療を終えた患者さまの治療効果をご紹介します。
A判定〜C判定の約79%の方は腫瘍の進行が抑制されたと評価し、さらにA判定〜B判定の約26%の方は腫瘍の減少が認められた状態となりました。
また、6種複合免疫療法の特徴として、さまざまな部位のがんに対応できるという点があります。
以下、6種複合免疫療法で過去に治療したがんの一例です。
ほぼ全てのがん種に対応しているため、以下に記載のないがん種や希少がんでも、治療可能です。
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6種複合免疫療法に関する詳細は、こちらよりご確認ください。
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