がん免疫療法コラム

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Vol.192 がんの副作用を抑える支持療法

がん治療には副作用のリスクがある

医薬品を用いた治療を行う場合、副作用のリスクは避けられません。がん治療においても化学療法や放射線治療、外科手術、免疫療法などさまざまな治療法が存在しますが、どの治療法にも副作用が起きる可能性があることを理解しておくことが必要です。

副作用のリスクとがん治療におけるメリットなどを考えた上で、医師と相談していくことも大切です。

 

副作用によっては治療の継続を断念することも

がん治療の副作用として報告されるものとして吐き気や嘔吐、好中球の減少による発熱などさまざまあります。吐き気や嘔吐などで食事量の減少にもつながり、日常生活にも大きな影響が生じることがあります。副作用による発熱が続く場合は、働くことも難しくなる可能性もあるので治療費や生活費の問題が起きることも想定した方がよいでしょう。

副作用によって日常生活にも影響がある場合は、がん治療の継続も難しくなるので副作用に対する対策が重要です。

 

がん治療の副作用を抑える治療がある

がん治療において副作用のリスクは避けられませんが、副作用に対処してがん治療の継続を支える治療が存在します。がん治療の副作用を抑える治療法を『支持療法』とよび、副作用を予防したり、症状を軽減したりすることを目的としています。がん治療と並行して支持療法を行うことで、患者さんの苦痛を減らすことも可能であり、治療の継続においても重要です。

抗がん剤を用いた化学療法では、支持療法のガイドラインが整備されており、特に嘔吐や吐き気に対する治療薬も使用されています。

しかし、免疫療法などの新しい治療法については治験での副作用の頻度が少なかったこともあり、実際に副作用が起きたときの対策は抗がん剤に比べて課題があります。

 

メンタル面でのアプローチも課題となる

抗がん剤治療は、患者さんに心身ともにストレスがかかります。身体的な副作用についてはガイドラインが整備されつつありますが、メンタル面での問題には対応が遅れているのが現状です。

例えば、乳がんなどで使用する薬剤では脱毛が生じることがあり、見た目の変化によって苦痛に感じる患者さんもいます。

しかし、医療においては、治療方針や命に関わるような副作用ではないため、患者のメンタル面で影響があったとしても支持療法としても優先度が低いものでした。

近年では、患者さんのメンタル面でもケアについてもガイドラインが作られており、医師や看護師だけではなくさまざまな職種がチームを組んで対応することが求められています。今後のがん治療における課題の一つが、治療におけるストレスを心身ともに減らしていくことだと言えます。

 

参考URL

支持療法,がん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/qa_links/dictionary/dic01/modal/shijiryoho.html
薬物療法の支持療法,2018 The Japan Lung Cancer Society
https://www.haigan.gr.jp/journal/am/2018a/pdf/18a_el070EL7.pdf
がん領域の支持療法:現状と課題,厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/000991041.pd

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