がん免疫療法コラム

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Vol.191 喫煙によるがんの発症リスクについて

喫煙とがんの関係は古くから研究されている

じつは、喫煙とがんの関係は古くから研究されてきました。特に、喫煙と肺がんについては、1939年にドイツのミュラーが関連性を指摘しています。その後、国際がん研究機関(IARC)が喫煙とがんについての系統的な評価、研究によって喫煙のリスクを報告しています。

IARCが2012年に公表した総括報告によると喫煙や受動喫煙は、放射線とアスベストなどの危険なものと同じカテゴリに分類され、発がん性が高いものとされました。近年では、タバコによる健康被害を抑えるために2020年4月に健康増進法が改正され、対策が進んでいます。

 

タバコには発がん物質が多く含まれている

タバコには、ニコチンやタール、トルエンなど250種類以上の有害物資が含まれ、がんを誘発する物質についても60種類以上もあります。喫煙によって発がん性物質が煙の通り道である口や喉、肺を中心に全身に影響を及ぼします。

喫煙者が吸う主流煙よりも副流煙の方が有害物質が多いといわれているため、家族や友人など大切な人のためにも禁煙をするか、喫煙マナーを守ることが重要です。

 

喫煙するとがんの発症率が高くなる

世界では、年間500万人以上が喫煙によって亡くなっているとされています。日本でも年間12〜13万人が喫煙に関連する病気で亡くなっており、がんの発症リスクを高めることも知られています。

男性の喫煙者ががんで亡くなるリスクは、非喫煙者に比べて高いものとなっているので注意が必要です。咽頭がん5.5倍、尿路がん5.4倍、肺がん4.8倍、食道がん3.4倍、全てのがんに対しても2.0倍もがん発症リスクが高くなります。がんを予防するためにも喫煙を避けることが重要です。

 

喫煙の影響は女性の方が大きい

20歳よりも前に喫煙を開始すると男性では8年、女性は10年も寿命が縮むとされています。女性特有のがんとして閉経前乳がんが3.9倍、子宮頸がんが2.3倍も非喫煙者よりも発症率が高くなるという報告もあり、喫煙による影響は比較的女性が大きいといえます。

 

早く禁煙するとがんのリスクを減らせる

喫煙歴があったとしても早期に禁煙することで、健康リスクを非喫煙者と同程度に減らすことも可能です。禁煙してから10年後には肺がんリスクが喫煙者に比べて半分に低下し、口腔がんや咽喉がん、食道がんなど様々ながんのリスクが低下することが報告されています。

がんの予防のためにも禁煙は有効ですが、心疾患や脳卒中などの健康リスクも低下するので早期に禁煙に取り組むことで寿命を伸ばすことにもつながります。

 

喫煙とがん,厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-03-001.html

たばこの健康被害,日本医師会
https://www.med.or.jp/forest/kinen/damage/

健康寿命への挑戦,一般社団法人日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
http://www.jibika.or.jp/owned/healthy-aging/no-smoking.php

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