がん免疫療法コラム

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がん免疫療法の動向 (3): ネオアンチゲンがん免疫療法 Vol.90

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ネオアンチゲンがん免疫療法とは?

ネオアンチゲンがん免疫療法はがんワクチン免疫療法に似た新しいがん免疫療法です。がん免疫療法ではがん細胞に多く発現しているタンパク質を抗原としてワクチンを作製していますが、標的としているタンパク質は正常な細胞にも存在していることがあります。

一方で、本来は正常な細胞が遺伝子変異によってがん細胞へ変化してしまう過程で生じるのがネオアンチゲンです。新生抗原などと呼ばれることもあるネオアンチゲンは先のがんワクチン免疫療法で用いた抗原と異なり、がん細胞にのみ存在することが分かっています。さらに、遺伝子変異は患者さん個人で異なっているため、遺伝子変異によってできるネオアンチゲンも全く同じではありません。これは、患者さんごとの遺伝子情報を用いてがん特異的な変異を決定して適切な治療法を見出す必要がありますが、以前はこれらを実現できずにいました。

しかしながら、近年の技術革新によってネオアンチゲンの特定から治療への応用が可能となり、選択的にがん細胞のみを認識できるネオアンチゲンがん免疫療法は有効性と安全性の高い治療法になり得ると期待されています。

日本企業も臨床試験中

現在、世界中でネオアンチゲンがん免疫療法の研究開発が進んでおり、日本ではNECが他社と提携することで臨床試験を進めています。NECが本格的に創薬へ参入したのは2019年と日が浅いですが、NECの持つAI技術を活かしてネオアンチゲン予測システムを構築しています。3社が協業して進めている個別化がん治療ワクチンは2020年10月6日時点で第Ⅰ相臨床試験を実施中です。ネオアンチゲンがん免疫療法が実用化できれば、非常に優れた個別化治療が実現するかもしれません。

 

[参考資料]

ネオアンチゲンとそれを標的としたがんワクチン療法

Transgene社、NEC、BostonGene社、治験中の卵巣がんおよび頭頸部がん患者さんの遺伝子解析で協業

Progress in Neoantigen Targeted Cancer Immunotherapies

 

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