がん免疫療法コラム

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白血病について(2)~急性骨髄性白血病 Vol.82

白血病について(2)~急性骨髄性白血病 Vol.82

白血病にはさまざまな種類があります。急性骨髄球性白血病は、青年者のがんの中では発症例が多く、高齢者でも増加傾向にあり、ニュースなどでも取り上げられることが多いがんです。急性骨髄性白血病を今回は取り上げます。

 

急性骨髄性白血病とは?

正常な造血細胞は造血幹細胞が分化することで大きくリンパ系と骨髄系の2系統に分かれます。この骨髄系の造血前駆細胞が悪性腫瘍化したものが骨髄性白血病です。

より具体的には、骨髄芽球に遺伝子異常が起こってがん化し、自律的増殖能を獲得するとともに分化成熟障害を起こした病態が急性骨髄性白血病です。分化成熟障害とは、分化が早い段階で止まってしまい、正常な細胞に成熟しない状態です。

急性骨髄性白血病では、骨髄芽球が幼若なまま骨髄内で増えていきます。このため、正常な造血を阻害します。すなわち、各種の正常な血液細胞が減少します。

また、骨髄外に溢れた白血病細胞(芽球)が体内の組織に浸潤します。

 

急性骨髄性白血病の初期症状は?

正常血液中に含まれる血小板の減少により出血しやすくなります。鼻血、歯ぐきからの出血が止まりにくいとか、紫斑(青あざ)、赤い点状の出血斑などが見られます。

正常な白血球が減少するため、感染症にかかりやすく治りにくくなります。風邪かな思っていたり発熱が続くような症状です。芽球には正常な免疫機能がないためです。

正常な赤血球も減少するため、全身倦怠感や息切れしやすい、顔色が悪い、貧血などの症状が起こります。

白血病細胞が骨髄で増えていることから骨痛や腰痛などが起こります。

また、白血病細胞が臓器に浸潤することから、肝臓や脾臓の腫れ、腹部の腫瘤や痛み、歯肉歯ぐきの腫れや痛み、関節痛や頭痛などが見られます。

 

まとめ

かつては致命的なイメージが高かった急性骨髄性白血病ですが、最近ではさまざまな治療法があります。次回は急性骨髄性白血病の最新治療についてわかりやすく解説したいと思います。

 

参考文献

国立がん研究センターがん情報サービス一般の方へ「急性骨髄性白血病」

https://ganjoho.jp/public/cancer/AML/index.html(2020.08.01閲覧)

小川聡総編集『内科学書』Vol.6改訂第7版、中山書店、2009年

押味和夫監修 木崎昌弘,田丸淳一編著『WHO分類第4版による白血病・リンパ系腫瘍の病態学』中外医学社、2009年



        
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