がん免疫療法コラム

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がん免疫療法にはどんな種類があるの? Vol.6

がん免疫療法といってもその治療方法は多数ありますが、その各々の治療法の違いは何かと問われれば、免疫機能をどのように高めるかいう方法の違いというのが答えになるでしょう。では、免疫機能を高める方法にはどのようなものがあるのでしょうか?

これには大きく分けて2つあります。1つは自分自身の体内で免疫を獲得したり、免疫を高めたりする方法です。もう一つは、がんを攻撃する抗体などの物質や免疫細胞などを体外で多量につくる、または増殖させ、それを体内に投与する方法です。

以下に各々の方法の具体的な薬剤や治療法をご紹介します。

■体内で免疫の獲得や活性化を行う方法

□免疫賦活薬

非特異的に免疫作用を高めるピシバニール、クレスチンなどの薬剤を指します。単剤では効果が乏しいことから、手術、放射線療法、抗がん剤などと併用して使われます。

□サイトカイン療法

サイトカインとは免疫細胞から放出され、免疫細胞を活発にしたり増やしたりする働きを持つたんぱく質の総称です。これを人体から抽出したものや人工的に作製したものを体内に投与します。インターフェロンアルファ、インターフェロンガンマおよびインターロイキン2が腎がんなどに用いられています。

□がんワクチン療法

がん抗原として患者さんのがん組織などから取り出したもの、または人工的に作製したものを使用します。がん抗原を直接投与する方法と樹状細胞などに取り込ませたものを体内に投与し、間接的にT細胞を活性化する2つの方法があります。

■体外で抗体や細胞を作る、または増やす方法

□「抗体療法」とは

「抗体療法」とは、がん細胞やがんの増殖に関わる細胞の働きを阻害する作用を持った抗体を使う治療法のことです。「抗体療法」の中で既に臨床応用されている薬剤が分子標的薬です。抗HER2抗体の「ハーセプチン」や抗CD20抗体の「リツキサン」など、現在では多くの分子標的薬が上市されています。また、最近になり、特異的に免疫作用を高める薬剤が登場しました。今話題になっている免疫チェックポイント阻害剤も抗体療法に含まれます。

□「免疫細胞療法」とは

「免疫細胞療法」とは、患者さんの体内からリンパ球や樹状細胞などの免疫細胞を取り出し、体外で培養してがん細胞に対する攻撃力を高め、再び体内に戻す治療法のことです。患者さん自身の細胞を用いるため個別療法として位置づけられます。

 

今後、開発中であるがんワクチン療法や申請中である免疫細胞療法(CAR-T細胞療法)が加われば、さらなる免疫療法の充実が期待されます。

次回は、期待のCAR-T細胞療法を含む免疫細胞療法にスポットを当てたいと思います。

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