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血管肉腫とは?症状・治療・再発について詳しく解説
血管肉腫は、血管の内側にある細胞から発生する非常にまれながんで、進行が早く再発や転移を起こしやすいという特徴があります。
皮膚や深部の軟部組織など、体のさまざまな部位に発生する可能性があり、あざや内出血のような症状で見つかることがあります。
治療には手術や放射線、抗がん剤に加えて、近年では分子標的薬や免疫療法の活用も進められています。
この記事では、血管肉腫の基礎知識から症状・検査・治療法、再発や転移のリスク、そして注目される6種複合免疫療法について、わかりやすく解説します。
【がんの治療の選択肢としておすすめしたい「6種複合免疫療法」】
副作用が少なく、他の治療と併用できる!
6種複合免疫療法は、患者さま自身の免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて体内へ戻すことで、がんと闘う力を高める免疫療法です。
治療法は採血と点滴だけの通院治療です。
6種複合免疫療法をおすすめする理由
- がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
- 副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
- 入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
がん治療の選択肢の一つとして、6種複合免疫療法もぜひご検討ください。
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INDEX
血管肉腫とは?
血管肉腫は、血管やリンパ管の内側を構成する「血管内皮細胞」から発生する悪性腫瘍で、非常にまれながんの一種です。
皮膚や皮下組織に生じることが多く、特に高齢者の頭皮や顔面に発症しやすい傾向がありますが、以下のような部位にも発生することがあります。
- 四肢
- 体幹
- 乳房
- 心臓
- 肝臓
- 脾臓
血管肉腫は進行が早く、周囲の組織へ浸潤したり、肺や骨などに遠隔転移を起こしたりすることもあるため、治療が難しいがんとされています。
また、発症のきっかけとして、過去の放射線治療や、慢性的なリンパ浮腫との関連が指摘されています。例えば、乳がん術後のリンパ浮腫に続いて血管肉腫が発症するケースも報告されています。
血管肉腫の症状
血管肉腫の症状は、発生部位によって異なります。
皮膚型ではあざや内出血のような変化から始まることが多く、進行に伴って潰瘍やしこりの増大、痛み、出血といった症状が現れるようになります。
あざや内出血のような病変
皮膚に血管肉腫が発生すると、 初期には赤紫色や暗赤色のあざのように見えることがあります。これらの変化は軽い内出血や打撲のように見えるため、初期段階ではがんと気付かれにくく見過ごされることがあります。時間の経過とともに色調の変化や、範囲が拡大することがあります。
潰瘍化
病変が進行すると、皮膚がただれたようになり、潰瘍を形成することがあります。潰瘍化した部分は表面が破れて滲出液が出たり、じくじくとした状態が続いたりするため、細菌感染のリスクも高まります。衛生的な管理が重要となる段階です。
出血
血管肉腫は血管由来のがんであるため、病変部位からの出血が起こりやすいという特徴があります。特に、腫瘍が潰瘍化したり、表面の皮膚が損傷したりすると、出血が続くこともあります。出血は軽微な場合もあれば、止血しにくいケースまでさまざまです。症状によっては、日常生活に支障をきたすこともあります。
しこりの増大
血管肉腫は時間の経過とともに、しこりが徐々に大きくなることがあります。初期では皮膚の変色のみ見られる場合があります。しかし、血管肉腫が進行すると内部に硬さを感じる腫瘤として触れられるようになり、次第に目立つ大きさに成長することがあります。このしこりは周囲の組織に浸潤しながら広がる傾向があり、経過を見ているうちに急速に増大するケースも報告されています。
痛み
初期の血管肉腫では痛みを伴わないことがあります。しかし血管肉腫が進行し、神経や周囲の組織を圧迫または浸潤するようになると、痛みが現れることがあります。特に、しこりが大きくなったり、潰瘍が形成されたりする段階では、持続的な鈍痛や刺すような鋭い痛みを感じることがあります。痛みの程度は個人差がありますが、日常生活に支障をきたすようであれば、治療の一環として痛みのコントロールが重要になります。
血管肉腫の検査
血管肉腫の診断には、病変の性質を正確に把握するための検査が欠かせません。確定診断には病理検査が必要です。
さらに全身への広がりや転移の有無を調べるためには、CTやMRIなどの画像検査が必要です。
病理検査で診断する
血管肉腫の確定診断には、病変部の組織を採取して顕微鏡で詳しく調べる「病理検査」が必要です。通常は皮膚やしこりの一部を切除して生検を行い、血管内皮由来のがん細胞が確認されることで診断が確定します。診断が難しいケースでは、がん細胞の性質をより詳しく調べるために、免疫染色と呼ばれる特殊な染色技術が用いられます。
画像検査で転移の有無を確認する
血管肉腫は進行が速く、リンパ節や肺、肝臓、骨などに転移します。そのため、体内でのがんの広がりを把握するために画像検査が欠かせません。
使用される主な検査とその特徴は以下のとおりです。
検査名 | 主な目的・特徴 |
CT | 腫瘍の大きさや位置、肺や内臓への転移の有無を確認する。
術前計画にも用いられることがある。 |
MRI | 軟部組織や脳、脊髄などの描出に優れている。
腫瘍の深達度や周囲組織との関係を把握するために用いられる。 |
PET-CT | 全身のがんの活動性を評価する。、
遠隔転移や再発の早期発見に役立つ。 |
これらの検査は、診断時だけでなく、治療後の経過観察や再発の有無を確認する際にも重要です。
血管肉腫の治療法
血管肉腫の治療は、がんの発生部位や進行度、全身状態に応じて個別に組み立てられます。
放射線治療
血管肉腫の治療では、高線量(総線量70Gy)の放射線照射が行われます。腫瘍は皮膚の深部にまで広がることがあるため、見た目以上に広範囲に照射する必要があります。顔面や頭部に発生した血管肉腫では、脳や眼などの重要な器官への配慮が必要なため、特に高度な照射技術が求められます。
例えば、患部がまぶた付近にある場合、白内障や視力障害といったリスクを考慮し、眼球を避けながら正確に照射する工夫が必要です。
複雑な形状の病変に対応するには、「トモセラピー」などの先進的な放射線装置が有効です。トモセラピーは、病巣の形状に合わせた精密な照射が可能で、複数の腫瘍に同時対応できるのが特長です。ただし、導入している医療機関は限られているため、治療前に使用機器について確認しておくことが大切です。
放射線治療の標準的なスケジュールは、1回あたり2Gyを週5回(平日)照射し、7〜8週間で合計35回実施します。治療の終盤には皮膚に強い炎症や痛みが現れることがあり、保湿や感染対策を含めた皮膚ケアが重要です。照射後の皮膚回復には数週間を要する場合があります。
化学療法
血管肉腫に対する化学療法では、タキサン系抗がん薬である「パクリタキセル」が中心的に用いられています。基本的な投与スケジュールは、週1回の投与を3週続けて1週休むというサイクルです。ただし、高齢の方や肝機能に不安がある患者さまでは、2週連続投与・1週休みや1週投与2週休みなど、柔軟なスケジュールが選択されることもあります。
放射線治療が終了したあとも、パクリタキセルによる維持療法が継続されることが一般的です。これは、投与を中止することで再発や転移のリスクが高まる可能性があるためです。
パクリタキセルで十分な効果が得られなかった場合には、2次治療として「エリブリン」が選択されることがあります。エリブリンは2週連続投与・1週休みのスケジュールで行われ、国内の多施設による臨床試験でも、その有効性と安全性が確認されています。
分子標的薬治療
血管肉腫に対する分子標的薬治療として、以前はベバシズマブが注目されていました。しかし、十分な効果が得られなかったため、現在では推奨されていません。それに対し、「パゾパニブ」は有望な選択肢として注目されており、現在では保険適用されています。パゾパニブは、腫瘍の増殖や血管新生を抑制する作用があり、特にタキサン系抗がん薬による一次治療が効果を示さなかった患者さまへの二次治療として用いられます。
パゾパニブの代表的な副作用は以下のとおりです。
- 高血圧
- 肝機能障害
- 倦怠感
- 下痢
現在、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)による臨床試験でもその安全性と有効性の検証が進められており、標準治療が難しい症例に対する新たな可能性として注目されています。
手術
血管肉腫に対する手術療法は、かつては腫瘍の完全切除を目指して積極的に行われてきました。しかし、血管肉腫は浸潤性が強く、術後も再発や転移のリスクが高いため、現在では根治目的の手術は限られた症例にのみ行われる傾向があります。
特に、高齢者や病変が広範囲に及んでいる場合は、手術による身体的負担や生活の質(QOL)への影響を考慮し、他の治療法が優先されるケースが増えています。ただし、局所コントロールが期待できる場合には、症状緩和や腫瘍縮小を目的として、部分的な切除手術が検討されることもあります。
血管肉腫の再発と転移
血管肉腫は再発や転移を起こしやすい悪性腫瘍であり、治療後も長期にわたる経過観察が欠かせません。局所再発は手術や放射線治療の後にも高い確率で見られ、皮膚や皮下組織など、元の腫瘍に近い部位に再び腫瘍が現れることがあります。特に頭部や顔面に発生した血管肉腫は、再発リスクが高いとされています。
また、血管肉腫は血管由来のがんであるため、血流に乗って比較的早い段階で全身に広がる傾向があります。こうした性質から、遠隔転移も比較的早期に見られることがあるのが特徴です。
再発や転移が起こりやすい部位は以下のように報告されています。
転移・再発の部位 | 説明 |
肺 | 最も転移が多く、呼吸苦や咳、胸水などの症状を伴うことがある。 |
骨 | 骨転移によって痛みや骨折のリスクが高まり、生活の質(QOL)の低下を招くことがある。 |
リンパ節 | 首や腋のリンパ節が腫れ、しこりとして自覚されることがある。 |
肝臓・脳 | まれに、進行例では肝機能障害や神経症状を引き起こすことがある。 |
こうした特性から、治療後も定期的な画像検査や血液検査によるモニタリングが重要です。もし再発や転移が確認された場合には、再治療や症状緩和を目的とした治療方針の見直しが検討されます。
血管肉腫と6種複合免疫療法
血管肉腫は再発や転移のリスクが高く、既存の治療法では十分な効果が得られにくいケースも多いです。化学療法や放射線治療などの標準治療に加え、近年では新たな治療の選択肢として「免疫療法」への関心が高まっています。特に、複数の種類の免疫細胞を組み合わせて体の免疫力を高める「6種複合免疫療法」は、がんに対する自己の防御機能を総合的に活性化させるアプローチとして注目されています。
この治療法では、それぞれ異なる役割をもつ6種類の免疫細胞を用いることで、がん細胞の認識・攻撃・排除という一連の流れを多面的に支援します。標準治療が困難な進行がんや再発がんでも、生活の質(QOL)を保ちながら前向きな治療を継続できる可能性に期待されています。
次に、この6種複合免疫療法の具体的な仕組みや働きについて詳しく解説します。
副作用が少ない6種複合免疫療法
「6種複合免疫療法」の特徴を3つ紹介します。
①副作用が少なく、体への負担が小さい治療法である
患者さまご自身の免疫細胞を使用するため、抗がん剤のような強い副作用がほとんどありません。
そのため、他のがん治療で治療継続は困難と判断された場合でも、6種複合免疫療法なら治療を継続できる可能性があります。
②がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
がん3大療法(外科手術/化学療法/放射線治療)との併用が可能で、一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。
また、手術後に残ったがん細胞にも対応し、がん細胞増殖の抑制、再発・転移の予防にも効果的です。
③入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
6種複合免疫療法は、採血と点滴だけの通院治療です。
そのため、入院の必要がなく、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができます。
6種複合免疫療法の治療効果
以下は、6回(1クール)の治療を終えた患者さまの治療効果を紹介します。
A判定〜C判定の約79%の方は腫瘍の進行が抑制されたと評価し、さらにA判定〜B判定の約26%の方は腫瘍の減少が認められた状態となりました。
また、6種複合免疫療法の大きな特徴として、さまざまな部位のがんに対応できるという点があります。
以下、6種複合免疫療法で過去に治療したがんの一例です。ほぼ全てのがん種に対応しているため、以下に記載のないがん種や希少がんでも、治療可能です。
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