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トリプルネガティブ乳がんとは? 特徴や治療法について解説

乳がんの中でも「トリプルネガティブ乳がん」は、ホルモン療法やHER2に対する分子標的薬が使えないという特徴があり、従来は治療の選択肢が限られているタイプとされてきました。

しかし近年では、化学療法に加えて、免疫療法や分子標的薬など新たな治療法の導入が進み、選択肢が少しずつ広がってきています

今回の記事では、トリプルネガティブ乳がんの基本的な特徴から、最新の治療法までをわかりやすく解説し、患者さまとそのご家族が前向きに治療に向き合うための情報をお届けします。

【がんの治療の選択肢としておすすめしたい「6種複合免疫療法」

副作用が少なく、他の治療と併用できる!


6種複合免疫療法は、患者さま自身の免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて体内へ戻すことで、がんと闘う力を高める免疫療法です。

治療法は採血と点滴だけの通院治療です。

6種複合免疫療法をおすすめする理由

  • がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
  • 副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
  • 入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる

がん治療の選択肢の一つとして、6種複合免疫療法もぜひご検討ください。

今すぐ詳細を知りたい方は、以下よりお問い合わせください。

トリプルネガティブ乳がんとは

トリプルネガティブ乳がんとは、「エストロゲン受容体」「プロゲステロン受容体」「HER2(ヒト上皮成長因子受容体2)」という3つの主要な受容体が、いずれも陰性(ネガティブ)である乳がんの一種です。

全体の乳がんの中では、10〜15%ほどとされています。

トリプルネガティブ乳がんは、ホルモン療法やHER2に対する分子標的薬が効かないため、治療の選択肢が限られているのが特徴です。

また、増殖スピードが速く、再発リスクも比較的高いといわれています。

特に若年層の女性に多く見られ、遺伝性乳がんとの関連が注目されることもあります。

近年では、抗がん剤に加え免疫療法や新たな分子標的薬の研究が進められており、治療の幅が少しずつ広がってきています。

トリプルネガティブ乳がんの特徴

乳がん・痛み

トリプルネガティブ乳がんは、他の乳がんとは異なる特性を持ち、診断や治療において特別な対応が求められます。

ここでは、治療の難しさや再発リスク、若年層に多い傾向といった主な特徴について詳しく解説します。

治療の難しさ

トリプルネガティブ乳がんの治療が難しい理由は、薬物療法が効きにくい点にあります。ホルモン受容体やHER2が陰性であるため、ホルモン療法やHER2に対する分子標的薬は使用できず、治療の中心は抗がん剤(化学療法)に限られてしまいます。

しかし、抗がん剤は全身への負担が大きく、副作用も強いため、体力や年齢によっては治療を続けることが難しい場合もあります。さらに、効果には個人差があり、一定期間後に再発するケースも少なくありません。

近年では、免疫チェックポイント阻害薬や新しい分子標的薬の導入が進められており、治療の選択肢は徐々に広がりつつあります。

進行の速さ・再発リスクの高さ

トリプルネガティブ乳がんは、他のタイプの乳がんに比べてがん細胞の増殖スピードが速く、短期間で進行しやすいという特徴があります。

そのため、発見された時点で、すでにしこりが大きくなっていたり、リンパ節や他の臓器に転移していることも少なくありません。

また、治療後の再発リスクも高いとされており、特に治療終了から2〜3年以内に再発や転移が起こりやすい傾向があります。

再発が起こると治療はさらに難しくなるため、継続的な経過観察が非常に重要です。

ただし、近年では治療法の進歩により、一部の患者さまでは再発を抑えられるケースも増えてきています。

若年層に多い傾向

トリプルネガティブ乳がんは、他のタイプの乳がんに比べて40歳未満の若年層で発症するケースが多い傾向にあります。特に閉経前の女性に多く見られ、治療やその後の生活に年齢特有の影響が及ぶため、身体面だけでなく精神面でのサポートもより重要になります。

また、若年層での発症例では、遺伝性乳がんとの関連が指摘されており、特にBRCA1遺伝子に変異がある方に多くみられることが知られています。

そのため、遺伝カウンセリングや遺伝子検査が推奨されるケースもあります。

若くして診断されると、将来に対する不安が大きくなることもありますが、適切な支援と治療を受けることで、前向きな生活を送ることは十分に可能です。

トリプルネガティブ乳がんの診断

乳がん 診断

トリプルネガティブ乳がんの診断は、一般的な乳がんと同様に、しこりや乳房の違和感をきっかけに受診した後、画像検査や細胞診・組織検査を通じて行われます。確定診断に至るまでには、がんの有無を調べるだけでなく、がんの性質や適切な治療方針を決定するための詳細な検査が行われます。

診断の主な流れは以下のとおりです。

検査 内容
画像検査 乳房超音波(エコー)検査、マンモグラフィー、MRIなどでしこりの位置や大きさ、広がりを評価します。
細胞診・針生検 しこりの細胞や組織を採取して、良性か悪性かを判断します。
病理検査 採取した組織を詳しく調べ、ホルモン受容体(ER・PR)やHER2の発現を確認。3つすべてが陰性であれば「トリプルネガティブ」と診断されます。
追加の検査 必要に応じて、遺伝子検査(BRCA1/2など)や全身の転移を調べる検査(CT、PET-CTなど)も行われます。

 

日常生活とメンタルケア

抗がん剤を使わない治療

トリプルネガティブ乳がんと診断された後は、身体的な治療だけでなく、日常生活での工夫や心のケアも大切になります。

治療中は体調の変化や副作用により、これまで通りの生活が難しく感じることもありますが、無理をせず、自分のペースを保つことが重要です。

まずは、生活のリズムを整えることが基本です。

治療中は疲れやすくなることが多いため、しっかりと睡眠や休息をとり、栄養バランスのとれた食事を意識しましょう。

治療によって食欲が落ちることもあるため、消化のよいものや、少量でも栄養価の高い食事を選ぶなどの工夫が役立ちます。

また、体調が良い日には、軽い散歩やストレッチを取り入れることで、気分転換や体力維持にもつながります。

仕事や家事については、体調に合わせて無理のない範囲で調整していくことが大切です。

必要に応じて職場や家族と相談し、在宅勤務や時短勤務などの制度を活用することも一つの方法です。家族や周囲の理解と協力を得ることは、治療を前向きに続けていくうえでも大きな支えになります。

一方で、治療や将来に対する不安、再発のリスクなどから精神的に不安定になることも珍しくありません。

特にトリプルネガティブ乳がんは治療の選択肢が限られていることから、「他のがんに比べて不利なのでは」と感じてしまう患者さまもいらっしゃいます。

こうした気持ちはごく自然なものであり、一人で抱え込まず、医療スタッフやカウンセラーとの対話を活用することが大切です。

医療機関によっては、がん相談支援センターや臨床心理士によるメンタルサポート体制が整っているところもあります。

また、同じ病気を経験した方同士の交流(ピアサポート)も、孤独感を和らげ、前向きな気持ちを支えてくれる場となります。

精神的なケアの方法としては、以下のような工夫も効果的です。

日記やメモの活用 気持ちを書き出すことで、感情の整理や医師への相談にも役立つ。
マインドフルネスや呼吸法 不安や緊張を和らげ、心身のリラックスを促す。
趣味・音楽・読書など 好きなことに触れる時間を大切にし、治療中も「自分らしさ」を保つ。

 

トリプルネガティブ乳がんの治療法

治療法

ここでは、手術や化学療法を中心に、近年注目されている分子標的薬や免疫療法についても解説します。

手術

手術は、がんを取り除くことを目的とした根治的治療の一つです。がんの大きさや位置、進行度に応じて、乳房温存術(部分切除)または乳房全摘術のいずれかが選択されます。また、がんがリンパ節へ転移している可能性がある場合には、「センチネルリンパ節生検」や「リンパ節郭清」も必要に応じて行われます。

特にこのタイプは進行が早いため、手術の前に抗がん剤治療を行いがんを小さくしてから手術に臨む「術前化学療法」が選ばれることもあります。

※センチネルリンパ節生検:がんが最初に転移する可能性が高いリンパ節(センチネルリンパ節)を特定し、その部分だけを検査・切除する方法

※リンパ節郭清:がんの転移が見つかった場合に、脇の下(腋窩)のリンパ節を広範囲に取り除く手術

化学療法(抗がん剤治療)

トリプルネガティブ乳がんでは、ホルモン療法やHER2に対する分子標的薬が使えないため、化学療法が治療の中心となります。

化学療法は主に次の2つの目的で行われます。

・術前化学療法:手術前にがんを小さくすることを目的とした治療

・術後化学療法:手術後の再発を防ぐための治療

使用される代表的な薬剤には、アンスラサイクリン系やタキサン系などがあり、複数の薬剤を組み合わせて治療効果を高めるのが一般的です。

ただし、副作用として吐き気・脱毛・白血球の減少などが起こることもあるため、体調や生活リズムに配慮しながら、無理のない治療の継続が大切です。

また、化学療法の効果には個人差があるため、治療中も定期的な評価と必要に応じた見直しが行われます。

分子標的薬

最近では、トリプルネガティブ乳がんの一部の患者さまに対して、分子標的薬の使用が可能となってきました。

中でも注目されているのが、BRCA1またはBRCA2遺伝子に変異がある方に用いられるPARP阻害薬(オラパリブなど)です。この薬は、がん細胞のDNA修復機能を阻害し、がん細胞だけを選択的に死滅させる作用があります。

また、がん細胞の成長や新たな血管の形成(血管新生)を抑える薬剤としてベバシズマブなどが一進行例や再発例で使用されることもあります。

これらの分子標的薬は、従来の化学療法とは異なり、がんの性質に合わせた「ピンポイント」の治療が可能な点で期待されています。

ただし、すべての患者さまに適用できるわけではなく、治療前に遺伝子検査などの精密な評価が必要です。

免疫療法

免疫療法は、体内の免疫機能を活性化させてがん細胞を攻撃する治療法です。

トリプルネガティブ乳がんに対しても一部のケースで導入が進んでいます。特に注目されているのが免疫チェックポイント阻害薬(アテゾリズマブなど)で、PD-L1というタンパク質の発現がある患者さまに対して使用されることがあります。

免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞が免疫の働きを抑える仕組みを解除し、免疫細胞ががんを攻撃できるようにする作用があります。

化学療法と併用することで相乗効果が得られることもあり、再発や転移があるケースで治療の選択肢の一つとして期待されています。

ただし、すべての患者さまに適応できるわけではないため、治療前にPD-L1検査などの評価が行われます。

トリプルネガティブと6種複合免疫療法

トリプルネガティブ乳がんは、治療の選択肢が限られているため、新しい治療アプローチの開発が強く求められています。なかでも近年注目されているのが、複数の免疫細胞を活用する「6種複合免疫療法」です。

この治療法は、がん細胞を直接攻撃するだけでなく、がんに対する免疫全体のバランスを整えることを目的としており、特に標準治療が難しい症例に対して新たな選択肢となり得ます。副作用が比較的少なく、全身状態を保ちながら継続できる点も特徴とされています。

以下、さらに詳しく6種複合免疫療法について解説します。

副作用が少ない6種複合免疫療法

「6種複合免疫療法」の特徴を3つ紹介します。

①副作用が少なく、体への負担が小さい治療法である

患者さまご自身の免疫細胞を使用するため、抗がん剤のような強い副作用がほとんどありません。

そのため、他のがん治療で治療継続は困難と判断された場合でも、6種複合免疫療法なら治療を継続できる可能性があります。

②がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する

がん3大療法(外科手術/化学療法/放射線治療)との併用が可能で、一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。

また、手術後に残ったがん細胞にも対応し、がん細胞増殖の抑制、再発・転移の予防にも効果的です。

③入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる

6種複合免疫療法は、採血と点滴だけの通院治療です。

そのため、入院の必要がなく、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができます。

6種複合免疫療法の治療効果

以下は、6回(1クール)の治療を終えた患者さまの治療効果を紹介します。

 

6種複合免疫療法・判定基準

6種複合免疫療法・進行抑制率

6種複合免疫療法・進行抑制率

A判定〜C判定の約79%の方は腫瘍の進行が抑制されたと評価し、さらにA判定〜B判定の約26%の方は腫瘍の減少が認められた状態となりました。

また、6種複合免疫療法の大きな特徴として、さまざまな部位のがんに対応できるという点があります。

以下、6種複合免疫療法で過去に治療したがんの一例です。ほぼ全てのがん種に対応しているため、以下に記載のないがん種や希少がんでも、治療可能です。

6種複合免疫療法・対応がん種

 

詳細は以下よりお問い合わせください。

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