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光免疫療法は効果なしって本当?がん治療の新しい選択肢、仕組みや適用されるがんのタイプを解説

光免疫療法は、がんの新たな治療法として注目を浴びています。光に反応する薬剤を投与し、レーザーを照射することで、集中的にがん細胞を攻撃します。健康な細胞を傷つけるリスクが低いため、体への負担が少ないことが特徴です。しかし、光線過敏症という光免疫療法特有の副作用もあります。

体への負担が少ない治療法は光免疫療法だけでなく、免疫療法も選択肢として挙げられます。光免疫療法の適応範囲は限られていますが、免疫療法は血液系のがんを除くほぼすべてのがんに対応しています。

本記事では、光免疫療法の仕組みや対象となるがんの種類、治療を受ける際の注意点に加え、免疫療法についても解説します。

光免疫療法とは?


光免疫療法とは、がんの新たな治療法で、治療を受ける方に対して近赤外線と呼ばれる特殊なレーザー光を照射することで、がん細胞を攻撃します。この方法は、光と免疫システムを組み合わせることで、がん細胞の成長を抑制し、さらに体内の免疫システムががん細胞を認識しやすくするという特性があります。

近年、大きな注目を集めている治療法です。がん治療の分野においては、新しい治療法の開発が絶えず求められており、光免疫療法はその一つとして期待されています。光免疫療法の仕組みについては、「光免疫細胞の仕組み」の項目で詳細に解説します。

光免疫療法の仕組み


光免疫療法の仕組みは、非常に特殊で斬新な方法です。まず、治療の初めに、がん細胞に対して、特定の光に反応する物質、すなわち「光感作物質」が点滴などの形で投与されます。この光感作物質は、がん細胞に対して特異的に作用する性質を持つため、健康な細胞に対する影響を極力抑えることが可能となります。

その後、光感作物質に反応する特定のレーザー光が照射されます。この光が照射されると、光感作物質は光を吸収し、活性酸素を発生させます。この活性酸素は、がん細胞のみを選択的に攻撃し、破壊します。

光免疫療法のメリット


光免疫療法はがん細胞だけを集中的に攻撃するため、体への負担が少ない治療法です。また、末期がんや難治性がんにも有効といわれています。以下に、光免疫療法のメリットについてご紹介します。

がん細胞だけを破壊でき、体への負担が少ない

光免疫療法は、がん細胞を特定し攻撃することが可能で、正常な細胞には影響を与えないという大きなメリットがあります。これは、がん細胞に特異的に反応する光感作物質によるものです。

一方、従来のがん治療法である手術療法、放射線療法、薬物療法(抗がん剤治療)では、がん細胞を攻撃する一方で、周囲の正常な細胞にも影響を及ぼすことがあります。これにより副作用や合併症のリスクが高まることがあります。

しかしこの点については、各治療法が持つ特性とそれぞれのがんの状態によるものであり、一概に全ての治療法が全ての病状に対して副作用や合併症のリスクを高めるわけではありません。

局所治療のみならず全身治療としても効果がある

光免疫療法は、局所治療と全身治療の両方の要素を兼ね備えたがん治療法として注目されています。

まず、光免疫療法の局所治療としての効果は、薬剤が付着したがん細胞だけを選択的に破壊できるというものです。これにより、正常細胞への影響を最小限に留めつつ、がん細胞のみを効率的に攻撃することが可能となります。

さらに、光免疫療法には全身治療としての機能もあります。近くの正常な免疫細胞が破壊されたがん細胞から放出されるがん抗原を取り込むことで、体内に残存したがん細胞への攻撃力を強化します。この二つの作用により、光免疫療法はより効果的ながん治療を可能にしています。

末期がんや難治性がんにも有効

光免疫療法は、全身治療の作用を通じて転移したがん細胞にも対応することが可能です。つまり、初期のがん細胞だけでなく、体内に広がってしまったがん細胞にも効果的に攻撃できます。また、従来の治療法に対応しきれない末期がんや難治性がんに対しても、有効な治療法として期待されています。

しかし、重要な点として、光免疫療法の効果には個人差があることを理解しておく必要があります。体質やがんの種類、進行度などによって効果は異なり、全ての患者さんに対して必ずしも同等の結果が得られるとは限らないのです。

光免疫療法の注意点


光免疫療法はその特性から、治療後は一定期間、直射日光や強い照明を避けなければなりません。他にも、副作用や自費診療といったデメリットがあります。以下に、光免疫療法の注意点についてご紹介します。

副作用がある

光免疫療法は、がん細胞を選択的に攻撃することで体への負担を大幅に軽減します。それゆえ、他の治療法と比べて副作用が少ないと言えます。しかし、まれに軽度の副作用が発生することがあります。

具体的な副作用としては、出血、舌や喉の腫れ、痛み、アレルギー反応などが報告されています。また、光感作物質が全身に広がると、強い日光や強い室内照明に対して皮膚が過敏になる光線過敏症が起こることもあります。このため、治療後一定期間は強い光から身を守ることが推奨されています。さらに、皮膚障害も稀に見られる副作用の一つです。

副作用は一般的に一時的であり、治療終了後に徐々に改善します。しかし、副作用について理解し、何か異常を感じた場合はすぐに医療スタッフに連絡することが重要です。

術後は一定期間、直射日光を避けて生活する必要がある

光免疫療法は、光に反応する特定の薬剤を使用する治療法です。治療後は、直射日光に注意しなければなりません。体内に残った薬剤が光に反応すると、皮膚や目に痛みを感じることがあります。これは光線過敏症と呼ばれる状態で、強い日光や強い室内照明を避ける必要があります。

治療直後は一定期間、入院が必要になることが多いです。その間、直射日光の当たらない、カーテンやブラインドで遮光された部屋で過ごすことになります。体内から薬剤が完全に排出されるまでの間、皮膚が光に過敏に反応する可能性を防ぐためです。

退院後も、一定の期間、直射日光を避ける生活を続ける必要があります。具体的には、日中外出する際は長袖の衣類を着用し、帽子をかぶったり、サングラスを着用したりすることが求められます。皮膚や眼を直射日光から保護し、光線過敏症による不快な症状を予防するためです。

健康保険が適用されないケースがある

光免疫療法の費用は、健康保険の適用範囲や治療施設によって大きく異なります。一部のケースでは、健康保険が適用され、患者さんの負担が軽減されます。

しかし、全ての症例で保険が適用されるわけではなく、実費で治療を受けるケースもあります。実費治療の場合、費用が高額になる可能性があります。各クリニックや病院では、治療費の設定が異なるため、事前に費用について確認することが重要です。

光免疫療法の対象となるがんの種類


光免疫療法の対象となるがんは限られています。現時点では、日本では切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部がんに対する治療としてのみ、光免疫療法は承認されており、保険診療として受けることができます。

ただし、従来の治療法、例えば薬物療法や放射線療法が十分に受けられる場合はそれらの方法が優先されます。つまり、光免疫療法は従来の治療法が効果を発揮しなかった場合に適用される補完的な治療となります。なお、手術が可能な方や、まだ放射線療法などの治療を受けていない方は、光免疫療法の対象とならないこともあります。

それ以外のケースで光免疫療法を行っているクリニックもありますが、これらは自由診療となるため、費用が保険診療とは異なります。そのため、治療の選択肢を検討する際は、それぞれの病状、治療法の適応範囲、費用などを考慮に入れることが重要です。

体への負担が少ないがん治療には免疫療法もある


光免疫療法は適応範囲が限られている治療法であり、すべてのがん患者さんが受けられるわけではありません。しかし、従来のがん治療法を受けたうえで、さらに他の治療法を検討したい場合は、「第4のがん治療法」として注目されている免疫療法が選択肢の一つとなります。

免疫療法は、体の自然な防御システムである免疫細胞の力を利用し、がん細胞を攻撃する治療法です。この方法は、基本的に体への負担が比較的少なく、多様な種類のがんに対応しています(具体的な対象となるがんの種類については後述の「免疫療法の対象となるがんの種類」の項目で詳しく説明します)。

免疫療法には様々な種類がありますが、大きなカテゴリーとしては2つに分けられます。それぞれ異なるメカニズムでがん細胞を攻撃し、患者さんの状況やがんの種類によって適切な方法が選ばれます。

免疫にブレーキがかかることを防ぐ免疫療法

免疫療法の一つに、体内の自然な防御システムを強化してがん細胞を攻撃する治療法があります。これは、体の免疫システムに存在する「ブレーキ」機能を解除することで、免疫細胞がより積極的にがん細胞を攻撃するようになるというものです。

この治療法では、「免疫チェックポイント阻害薬」と呼ばれる薬剤が使用されます。これは、免疫細胞ががん細胞を認識し、攻撃する能力を高めることを目的とした薬剤で、体内での自然な免疫反応を強化します。

なお、この免疫チェックポイント阻害薬の使用は、日本の健康保険制度に一部適用されています。ただし、具体的な適用範囲や自己負担額は、保険の制度や患者さんの状況によって異なるため、詳細は医療機関にお問い合わせください。

免疫力を高める免疫療法

免疫細胞療法は、免疫力(免疫細胞の攻撃力)を強化する効果が期待できる治療法です。がん細胞と闘う免疫細胞の力を増強することにより、体内でのがん細胞の増殖を抑制し、治療効果を向上させます。

治療過程は次のように進行します。まず、治療を受ける方から血液を採取し、その中に含まれる免疫細胞を抽出します。次に、専門の技術を用いて抽出した免疫細胞を増殖・活性化させ、それらを点滴で体内に戻します。

免疫細胞療法にはいくつかの種類があり、以下にそれぞれの特徴についてご紹介します。

 治療法 特徴
 エフェクターT細胞療法 エフェクターT細胞と呼ばれる免疫細胞を増やし、その攻撃力を利用する方法。
 6種複合免疫療法 免疫力を高める6種類の成分を一緒に投与するもので、全身の免疫力を高める。
 樹状細胞ワクチン療法 樹状細胞という免疫細胞を活用してがん細胞に対する免疫反応を強化する。
 NK細胞療法 NK細胞という自然免疫細胞を活性化し、がん細胞を攻撃する方法。
 CAR-T療法

(エフェクターT細胞療法の一種)

T細胞に特定の受容体(CAR)を導入し、そのT細胞の攻撃対象をがん細胞特有のものに限定する。CAR-T療法は、一部の疾患に対して健康保険が適用される。

免疫療法のメリット


免疫療法は、体への負担が少なく入院が不要なケースがほとんどです。また、適応症例が広いことも免疫療法のメリットです。

以下に、免疫療法のメリットについてご紹介します。

重篤な副作用が起きにくい

免疫細胞療法は、もともと私たちの体に存在する免疫細胞の力を利用する治療法であるため、アレルギー反応などの重篤な副作用が発生しにくいという特徴があります。自己の免疫細胞を用いるため、他の治療法で見られるような外部からの物質に対する反応が起こりにくく、治療の安全性が向上します。

また、免疫細胞療法は体への負担が比較的少ないため、高齢者や体力が落ちている方でも安心して受けられます。これは、治療が特定の細胞に焦点を当てるため、全身への影響が少ないからです。健康状態に関わらず、多くの方が免疫療法を選択できるというメリットがあります。

入院せずに治療できるケースが多い

免疫細胞療法は、体への負担が少ないことが一つの大きな特徴です。一回の治療時間が短く、多くの場合、入院することなく通院で治療が受けられます。日常生活に大きな支障をきたすことなく、治療を進めることが可能となります。

治療のストレスや負担が少なければ、心身の状態をより良い状態に保つことができ、結果として治療効果を最大限に引き出すことにつながります。

さまざまながんの状態に対応できる

免疫療法は、私たちの体の自己防衛システムである免疫細胞を活性化する革新的な治療法です。光免疫療法と同じく、この治療法の効果は全身に及びます。このため、がんが転移したり進行したりしている患者さんでも、免疫療法を適用することが可能です。さらに、免疫療法は初期の小さいがんに対しても効果を発揮します。つまり、免疫療法はがんの進行度にかかわらず、全ての患者さんに希望を与える可能性を秘めています。

他のがん治療と併用できる

免疫療法の一つの大きなメリットは、他の治療法との併用が可能であることです。手術療法や放射線療法といった既存の治療法と組み合わせることで、それぞれの治療法の特性を最大限に活かすことが可能となります。

さらに、ある治療法が他の治療法と組み合わさることで効果を増大させられる場合もあります。これは、患者さんにとってより高い治療効果を期待できる可能性を示しています。これらの治療法の組み合わせは、がんとの闘いにおける新たな戦略を提供し、がんを克服するための希望を与えています。

免疫療法の注意点


免疫療法は比較的身体への負担が少ない治療法ですが、副作用が発生する可能性はゼロではありません。また、様々ながんに対応していますが、効果には個人差があることを理解しておく必要があります。

以下に、免疫療法の注意点についてご紹介します。

副作用が起きる可能性もゼロではない

免疫療法はその性質上、他のがん治療法に比べて重篤な副作用が起こりにくいとされています。しかし、患者さんによってはごくまれに数日間の発熱や悪寒といった軽度の副作用が表れることがあります。重要なことは、免疫療法の種類によっても副作用の出現形態や頻度が変わるという点です。

免疫チェックポイント阻害薬の使用では、さまざまな副作用が発生する可能性があります。これは免疫システムが正常な組織を攻撃することによるもので、皮膚症状、消化器症状、呼吸器症状などを引き起こすことがあります。皮膚症状では発疹やかゆみが見られることがあり、消化器系では下痢や血便が出ることがあります。また、息苦しさや肺炎などの呼吸器症状も起こることがあります。

副作用は一部の患者さんに出現するもので、全ての患者さんに表れるわけではありません。それぞれの副作用の確率や重篤度は患者さんの体調や病状、使用する免疫チェックポイント阻害薬の種類などによります。治療開始前には医師からの説明をしっかり聞き、予期せぬ副作用が現れた場合にはすぐに医療チームに連絡することが大切です。

効果の表れ方には個人差がある

免疫療法の効果の表れ方は、患者さんによって大きな差があることを理解することが重要です。免疫系の反応は個々の体質や病状に深く影響を受けるため、全ての患者さんに等しく効果が表れるとは限りません。一部の患者さんでは劇的な改善が見られる一方で、他の患者さんでは免疫療法の効果がほとんど見られないこともあります。

治療を検討する際は、免疫療法が必ずしもすべてのがん患者さんに有効であるとは限らないという事実を認識しておくことが大切です。最適な治療計画を立てるためには、各治療法のメリットとデメリット、そして患者さん自身の体質や病状を十分に理解し、医師とともに判断することが求められます。

健康保険が適用されないケースが多い

現在、健康保険が適用される免疫療法は限られています。免疫チェックポイント阻害療法など、一部の治療法については保険適用となる可能性がありますが、必ずしも全ての免疫療法が対象となるわけではありません。

その他の免疫療法については、基本的には自費診療となります。これは、免疫療法の中にはまだ新型で、保険適用の対象とならないものも多く存在するからです。自費診療の場合、治療費は高額になる可能性があります。したがって、治療を受ける前には必ず医療機関との事前の確認が必要です。

免疫療法の対象となるがんの種類


免疫療法は、その種類によって対象となるがんの範囲が異なります。そのため、具体的な治療法の選択や適用性については、担当の医師と細かく相談する必要があります。

例えば、免疫チェックポイント阻害薬は、特定のがん種に対して有効性が認められています。悪性黒色腫、非小細胞肺がん、腎細胞がん、ホジキンリンパ腫、頭頸部がん、胃がん、悪性胸膜中皮腫などです。

一方、免疫細胞療法は、一部の血液系がんを除くほとんどのがんに適用可能な治療法で、対象範囲は広範囲にわたります。

まとめ:光免疫療法の効果は個人差による


本記事では、がん治療における革新的な治療である光免疫療法と免疫療法について詳しく解説しました。

光免疫療法は薬剤とレーザーを用いて、がんのみに集中して攻撃する治療法です。正常な細胞を傷つけるリスクが低く、体への負担が少ないですが、光線過敏症に注意する必要があります。

免疫療法は免疫システムを活性化し、全身に対して効果を発揮する治療法です。初期の小さいがんから進行・転移したがんまで広く対応します。副作用は比較的軽度であり、他の治療法と併用可能で、組み合わせによりさらなる治療効果が期待できます。しかし、効果の表れ方には個人差があり、保険適応も限定的であることを理解しておくことが重要です。

その中で、特に注目されているのが同仁がん免疫研究所でも行われている「6種複合免疫療法」です。これは、さまざまな免疫療法を組み合わせて行う治療法で、がん細胞を多角的に攻撃し、患者さん一人ひとりの体質や病状に合わせた個別対応が可能です。

6種複合免疫療法についてさらに詳しく知りたい方はこちらよりご確認ください。

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