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肺がんのステージ3とは? 生存率や再発・転移リスク、治療法について解説
「肺がん」と聞いて、まず「ステージは?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
ステージ1や2と告げられれば、少し安心するかもしれません。一方で、ステージ4と聞くと、不安が大きくなることもあるでしょう。
では、ステージ3の場合はどうでしょうか?
いずれにしても、さまざまな不安が頭をよぎるのは自然なことです。
しかし、ステージ3の肺がんは「治療ができるがん」でもあります。この事実を知らない方も少なくありません。
現在では、手術や抗がん剤といった標準治療に加え、医療の進歩により生活と両立しやすい新しい治療法も広がっています。
この記事では、ステージ3の肺がんについて、その基礎知識から治療法まで、わかりやすく解説していきます。
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- 副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
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INDEX
肺がんとは
肺がんは、肺の細胞ががん化し、増殖することで発生する悪性腫瘍です。主に気管支や肺胞に由来し、進行すると他の臓器へ転移することもあります。自覚症状が乏しいため早期発見が難しく、気づかないうちに進行しているケースも少なくありません。
日本における肺がんの罹患率と死亡率
日本における肺がんの罹患率と死亡率は、依然として高い水準にあります。
人口10万人あたりの罹患率は95.7例(男性132.2例、女性61.2例)、死亡率は62.5人(男性89.8人、女性36.7人)と報告されています。
肺がんの罹患率と死亡率が高い背景には、過去の高い喫煙率や高齢化の進行が影響しています。特に喫煙は肺がんの主要なリスク因子とされており、喫煙者の肺がん発症リスクは非喫煙者の約4.5倍とされています。
肺がんの種類と早期には出にくい症状の特徴
肺がんは大きく「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」に分けられ、後者には腺がん・扁平上皮がん・大細胞がんなどが含まれます。
分類 | 種類 | 特徴 |
小細胞肺がん | ― | 進行が速く転移しやすい。喫煙との関連が強い |
非小細胞肺がん | 腺がん | 比較的ゆっくり進行し、非喫煙者にも多い |
扁平上皮がん | 喫煙者に多く、肺の中央部に発生しやすい | |
大細胞がん | まれだが進行が速く、発見が難しいことがある |
がんの種類によって進行の速さや治療法が異なります。
また、初期の肺がんは自覚症状が乏しいことが多く、気づかないまま進行してしまうケースも少なくありません。
代表的な症状の出方は以下のとおりです。
- 咳や痰
- 血痰・呼吸困難
- 胸痛・声のかすれ
咳や痰は風邪と区別がつきにくいため、長期間続く場合に注意が必要です。そのほかの症状は、がんの進行に伴って現れやすくなります。
ステージはどう決まる?TNM分類の基本
肺がんのステージは、がんの進行度を示す重要な指標であり、治療方針や予後を決定する際の基準となります。
国際的に採用されている「TNM分類」によって、腫瘍の大きさや広がり(T)、リンパ節転移の有無(N)、遠隔転移の有無(M)を総合的に評価してステージが決められます。
T(Tumor):がんの大きさや深さ
TNM分類における「T」は、原発腫瘍の大きさや肺内での広がり具合を示します。
肺がんでは、腫瘍の直径や気管支・胸膜への浸潤の有無などが評価の対象となります。
分類 | 基準 |
T1 | 腫瘍径3cm以下、肺門より中心側に浸潤なし |
T2 | 腫瘍径3cm超~5cm以下、気管支への浸潤や無気肺を伴うことも |
T3 | 腫瘍径5cm超~7cm以下、胸壁や横隔膜に接する場合など |
T4 | 腫瘍径7cm超、心臓・大血管・気管など重要臓器への浸潤 |
これらの情報は、画像検査などにより正確に評価され、治療方針の決定に活かされます。
N(Nodes):リンパ節転移の有無と範囲
TNM分類における「N」は、がんがリンパ節に転移しているかどうか、またその範囲を表す指標です。
肺がんでは、がんが最初に広がりやすいのがリンパ節であり、その転移状況は治療方針や予後に大きな影響を与えます。。
分類 | 基準 |
N0 | リンパ節転移なし |
N1 | 同側の肺門・気管支周囲のリンパ節への転移 |
N2 | 同側縦隔または気管分岐部リンパ節への転移 |
N3 | 反対側の縦隔や鎖骨上窩など遠位リンパ節への転移 |
Nの分類が進むほど、手術だけでは治療が難しくなるため、化学療法や放射線療法を組み合わせた集学的治療が検討されます。リンパ節の転移状況は、CTやPETなどの画像検査や病理診断によって、正確に評価されます。
M(Metastasis):遠隔転移の有無
「M」は、肺がんが原発部位から離れた臓器へ転移しているかどうかを示す指標で、「遠隔転移」とも呼ばれます。
がんが血流やリンパ流を通じて他の臓器に広がると、治療は全身を対象とした方法に切り替える必要があり、予後にも大きく影響を与えます。
分類 | 基準 |
M0 | 遠隔転移なし |
M1a | 反対側の肺や胸膜、心膜への転移がある |
M1b | 肺以外の単一臓器(脳・骨・肝臓など)への転移が1か所ある |
M1c | 複数の臓器または複数か所への遠隔転移がある |
遠隔転移の有無と範囲は、治療可能性や治療法の選択に大きく関わるため、CTやPET検査などで慎重に評価されます。
ステージ3A・3B・3Cの定義とその違い
肺がんのステージ3は、がんが局所的に進行している段階であり、さらに3A・3B・3Cに細かく分類されます。
これらの分類は、がんの大きさやリンパ節への転移範囲に基づいて区別され、治療方針や予後に大きな影響を及ぼします。
ステージ | 特徴 |
3A | 同側の縦隔リンパ節などへの転移があるが、手術が検討されるケースもある |
3B | 反対側の縦隔・鎖骨上窩リンパ節への転移、または腫瘍の広がりが大きい |
3C | 広範なリンパ節転移とともに、腫瘍が大血管や気管に浸潤している場合など |
ステージが上がるほど手術の適応は難しくなり、化学療法や放射線を中心とした集学的治療が主な選択肢となります。
ステージ3の肺がんは「治療できる」がん
ステージ3の肺がんは進行がんではあるものの、適切な治療によってがんを制御し、長く日常生活を維持できる可能性がある段階です。
手術の適応とその判断基準
肺がんのステージ3では、すべての患者さまが手術の対象となるわけではありません。
腫瘍の位置や大きさ、リンパ節への転移の範囲、そして全身状態などを総合的に判断し、手術の可否が決定されます。
特にステージ3Aでは、術前治療(化学療法や放射線療法)で腫瘍を縮小させた後に手術が検討されるケースもあります。
手術の適応を判断する際の主なポイントは以下のとおりです。
- がんが片側の肺内にとどまっているかどうか
- リンパ節転移が同側の縦隔に限られているか
- 心肺機能など、手術に耐えうる全身状態が保たれているか
これらの条件を満たす場合には、手術単独もしくは他の治療法と併用して根治を目指す治療が検討されます。
放射線治療と化学療法の役割
肺がんのステージ3では、放射線治療と化学療法が治療の中心となることが多く、特に手術が難しい場合には重要な選択肢となります。
これらの治療は単独で実施されることもありますが、同時に行うことで治療効果を高める「同時併用療法」も広く行われています。
治療法 | 主な役割 |
放射線治療 | がんのある部位に直接照射し、腫瘍の縮小や局所制御を目的とする |
化学療法 | 全身に作用し、微小な転移の制御や再発リスクの低減に効果がある |
同時併用療法 | 放射線と化学療法を同時に行うことで、相乗効果によりがんを抑える効果が期待される |
治療は、患者さまの全身状態やがんの進行度を考慮しながら、最適な組み合わせで行われます。
免疫療法や分子標的薬による最新治療の選択肢
近年、肺がんステージ3の治療においても「免疫療法」や「分子標的薬」といった最新の薬物療法が選択肢に加わりつつあります。
これらは、従来の抗がん剤と異なる作用機序でがんを攻撃し、副作用の軽減や治療効果の向上が期待されています。
治療法 | 特徴 |
免疫チェックポイント阻害薬 | 免疫細胞のブレーキを解除し、がん細胞を攻撃する力を回復させる |
分子標的薬 | EGFRやALKなど、特定の遺伝子変異を標的にしてがん細胞の増殖を抑制する |
これらの薬剤は、がんの遺伝子検査やPD-L1発現の有無に基づいて適応が判断されます。
個別化医療の進展により、患者さま一人ひとりに合わせたより精度の高い治療が可能になっています。
肺がんステージ3の生存率と予後
肺がんのステージ3は進行がんに分類されますが、治療法の進歩により、がんの進行を長期的に抑えられるケースも一定数報告されています。
5年生存率の目安と注意点
ステージ3の肺がんにおける5年生存率は、一般的に15〜30%とされています。
ただし、この数値はあくまで過去のデータに基づく統計値であり、実際の生存率は患者さま個々の状況によって大きく異なります。近年では化学療法や免疫療法の進歩により、治療成績は改善傾向にあります。
ステージ分類 | 5年生存率の目安 |
ステージ3A | 約30%前後 |
ステージ3B | 約20%前後 |
ステージ3C | 約15%前後 |
ただし、生存率はがんの種類や遺伝子変異の有無、治療の組み合わせなど多くの要因によって変わるため、数字だけにとらわれず、自分自身の治療計画に目を向けることが大切です。
治療成績に影響する因子(年齢・全身状態・分子サブタイプ)
肺がんステージ3の治療成績は、がんの進行度だけでなく、患者さまの年齢や全身状態、がん細胞の特徴などさまざまな因子の影響を受けます。
これらを総合的に評価することで、より適切な治療方針の選択や予後の見通しが可能になります。
代表的な影響因子とその内容は以下のとおりです。
因子 | 内容 |
年齢 | 高齢では体力や合併症により治療の選択肢が限られることがある |
全身状態 | 心肺機能や栄養状態が治療の耐久性や回復力に影響する |
分子サブタイプ | EGFR変異やALK融合遺伝子の有無により使用できる薬剤や治療効果が異なる |
これらの要素をふまえて個別に治療を設計する「個別化医療」が、今後ますます重要になっています。
肺がんステージ3の再発・転移リスクとその対策
肺がんステージ3では、治療後も再発や転移のリスクが一定程度残るため、長期的な経過観察が欠かせません。
再発の傾向を把握し、早期発見・早期対応につなげることは、生活の質を維持するうえでも重要です。
再発しやすい部位と時期
肺がんステージ3における治療後の再発は、術後2〜3年以内に多く見られますが、それ以降に発生するケースもあります。
肺がんでは、遠隔転移として他の臓器に広がるケースもあり、定期的な検査による監視が不可欠です。
再発部位 | 特徴 |
肺(同側・反対側) | 原発部位周辺や反対側の肺に新たながんが見つかることがある |
脳 | 神経症状(頭痛・けいれん・めまいなど)で発見されることがある |
骨 | 腰痛や関節痛として現れることが多く、骨折のリスクもある |
肝臓 | 無症状のまま進行することもあり、血液検査や画像診断で発見されることが多い |
定期的な検査とフォローアップの重要性
肺がんステージ3の治療後は、再発や転移の早期発見に加えて、副作用の管理、生活の質の維持を目的に、定期的な検査とフォローアップが非常に重要です。
がんの再発では自覚症状がわかりづらいケースもあるため、自己判断での受診中断は避けるべきです。
フォローアップ内容 | 目的 |
画像検査 | 胸部CT・MRIなどで肺や他臓器の再発・転移を早期に確認 |
血液検査 | 腫瘍マーカーや肝機能、炎症反応など全身の状態をチェック |
診察・問診 | 症状や副作用の変化を把握し、必要に応じて治療方針を調整 |
治療終了後も医師との連携を保ちながら、定期的な受診を継続することが、長期的な健康管理につながります。
再発に備えた心構えと治療選択
肺がんステージ3では、治療後も再発の可能性を見据えた心構えが大切です。再発は決して特別なことではなく、事前に準備をしておくことで、万が一のときにも冷静に対応できます。
再発に備えるための主なポイントは以下のとおりです。
- 再発時に検討される治療法(免疫療法や分子標的薬など)の情報をあらかじめ把握しておく
- 主治医や緩和ケアチームと、定期的に相談できる信頼関係を築いておく
- 不安を抱え込まないよう、カウンセリングや患者会、家族との対話を活用する
こうした備えは、再発を「恐れる」のではなく「受け入れる」ための支えとなり、自分らしい治療選択へとつながっていきます。
肺がんステージ3と6種複合免疫療法
肺がんステージ3の治療では、手術・化学療法・放射線治療に加え、新たな治療法として「6種複合免疫療法」への注目が高まっています。
これは患者さま自身の免疫機能を活性化させることでがんにアプローチする方法で、標準治療だけでは対応しきれない再発や転移への対策として期待されています。
従来の治療と併用することで、生活の質を保ちながら治療を続けられる可能性があるのも特徴です。
次に、6種複合免疫療法がどのような仕組みで行われ、どのような免疫細胞が活用されているのか、詳しくご紹介します。
副作用が少ない6種複合免疫療法
「6種複合免疫療法」の特徴を3つ紹介します。
①副作用が少なく、体への負担が小さい治療法である
患者さまご自身の免疫細胞を使用するため、抗がん剤のような強い副作用がほとんどありません。
そのため、他のがん治療で治療継続は困難と判断された場合でも、6種複合免疫療法なら治療を継続できる可能性があります。
②がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
がん3大療法(外科手術/化学療法/放射線治療)との併用が可能で、一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。
また、手術後に残ったがん細胞にも対応し、がん細胞増殖の抑制、再発・転移の予防にも効果的です。
③入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
6種複合免疫療法は、採血と点滴だけの通院治療です。
そのため、入院の必要がなく、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができます。
6種複合免疫療法の治療効果
以下は、6回(1クール)の治療を終えた患者さまの治療効果を紹介します。
A判定〜C判定の約79%の方は腫瘍の進行が抑制されたと評価し、さらにA判定〜B判定の約26%の方は腫瘍の減少が認められた状態となりました。
また、6種複合免疫療法の大きな特徴として、さまざまな部位のがんに対応できるという点があります。
以下、6種複合免疫療法で過去に治療したがんの一例です。ほぼ全てのがん種に対応しているため、以下に記載のないがん種や希少がんでも、治療可能です。
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