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温熱療法とは? メリットデメリットや免疫療法との併用について解説
温熱療法は、がん細胞を高温にさらすことで死滅させたり、他の治療の効果を高めたりする治療法です。
一定の温度(42~45℃程度)に加熱すると、がん細胞はダメージを受けやすくなるため、放射線治療や抗がん剤と併用することで治療効果を高めることが期待されています。
副作用が比較的少なく、患者さまの体への負担が軽減できる点も魅力の一つです。
今回の記事では、温熱療法の仕組みや種類、メリット・デメリット、治療の流れについて詳しく解説します。
また、近年注目されている免疫療法との併用についてもご紹介します。
【がんの治療の選択肢としておすすめする「6種複合免疫療法」】
副作用が少なく、他の治療と併用できる!
6種複合免疫療法は、患者さま自身の免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて体内へ戻すことで、がんと闘う力を高める免疫療法です。
治療法は採血と点滴だけの通院治療です。
6種複合免疫療法をおすすめする理由
- がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
- 副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
- 入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
がん治療の選択肢の一つとして、6種複合免疫療法もぜひご検討ください。
INDEX
温熱療法とは
温熱療法は、がん細胞を加熱することで治療効果を高める方法です。がん細胞は正常な細胞に比べて熱に弱く、一定の温度(42~45℃程度)にさらされると、タンパク質が変性し、細胞の増殖が抑制されるほか、死滅しやすくなります。
さらに、温熱療法は抗がん剤や放射線治療と併用することで治療効果を向上させることが期待されています。
温熱療法の主なメカニズム
- 高温によるがん細胞の破壊:がん細胞は熱に弱く、一定の温度(42〜45℃)以上に加熱されると、ダメージを受けて死滅しやすくなる。
- 血流の変化によるがんの増殖抑制:がん細胞は血流の調整が苦手なため、温熱療法によって血流が増加すると、酸素や栄養の供給が変化し、がんの増殖が抑えられる。
- 免疫細胞の活性化:加熱によってがん細胞の一部が壊れ、免疫細胞がその断片を認識しやすくなることで、がんへの攻撃力が高まる。
温熱療法の主な特徴
特徴 | 説明 |
副作用が少ない | 健康な細胞への影響が少なく、体への負担が少ない。 |
他の治療との併用が可能 | 放射線治療や抗がん剤と組み合わせることで相乗効果を発揮。 |
局所・全身どちらの治療も可能 | がんの部位や状態に応じて治療方法を選択できる。 |
温熱療法は、がんの種類や進行度によって適用の可否が異なるため、専門医と相談しながら最適な治療計画を立てましょう。
温熱療法の種類
温熱療法には、がんが存在する部位や治療の目的に応じて「局所温熱療法」と「全身温熱療法」の2通りの方法があります。
それぞれに特徴があり、患者さまの状態に合わせて適切な方法が選択されます。
局所温熱療法
局所温熱療法は、がんが存在する特定の部位を加熱し、がん細胞を攻撃する治療法です。ラジオ波(RF)、マイクロ波、超音波、電磁波などのエネルギーを使用し、患部の温度を42~45℃程度まで上昇させます。
これにより、がん細胞の増殖が抑えられるほか、抗がん剤や放射線治療と併用することで治療効果を高めることが可能です。
がんの種類 | 局所温熱療法の適応と特徴 |
前立腺がん | 前立腺内部を加熱し、がん細胞の増殖を抑える。 |
肝臓がん | マイクロ波焼灼療法(MWA)などを用いて局所的に治療を行う。 |
膀胱がん | 膀胱内を温めることで、化学療法との併用効果を高める。 |
乳がん | 乳房内のがん細胞をターゲットにし、局所的に治療を行う。 |
頭頸部がん | 口腔内や喉などの腫瘍に対し、局所的に加熱する治療を実施する。 |
局所温熱療法は、正常組織への負担を抑えながら、がん細胞を効率的に攻撃できる治療法として注目されています。
特に、放射線や抗がん剤との併用による相乗効果が期待されるため、適応がんや病状に応じて治療が検討されます。
全身温熱療法
全身温熱療法は、体全体の温度を上昇させることで、がん細胞の活動を抑制し、免疫機能を活性化する治療法です。
一般的に、患者さまの体温を38〜42℃程度まで上げ、がん細胞の成長を阻害するとともに、体の免疫力を高めます。
局所温熱療法とは異なり、体内の広範囲に効果を及ぼすため、転移がんや再発がんに対しても効果が期待されています。
がんの種類 | 全身温熱療法の適応と特徴 |
転移性がん | 転移が複数ある場合、全身を温めることで広範囲のがん細胞に影響を与える。 |
悪性リンパ腫 | 免疫細胞の働きを活性化し、がん細胞への攻撃力を高める。 |
再発がん | 手術後や放射線治療後の再発リスクを低減するために用いられる。 |
白血病 | 免疫細胞の働きを強化し、がん細胞の成長を抑える可能性がある。 |
全身温熱療法は、がんの種類や進行度に応じて単独で行われることもありますが、化学療法や免疫療法と併用することでより高い治療効果が期待できます。
温熱療法のメリット
温熱療法は、がん細胞を高温にさらすことで直接的にダメージを与えるとともに、免疫機能を活性化し、他の治療法の効果を高めることができる治療法です。
特に、副作用が少なく、体への負担が比較的軽い点が大きなメリットです。
メリット | 説明 |
正常な細胞への影響が少ない | がん細胞は熱に弱いが、正常な細胞は比較的高温に耐えられるため、がん細胞を選択的に攻撃できる。 |
副作用が少ない | 化学療法や放射線治療と比べて、吐き気や脱毛などの強い副作用が起こりにくい。 |
他の治療との相乗効果 | 抗がん剤や放射線治療と併用することで、がん細胞の感受性が高まり、治療効果が向上する。 |
免疫機能の向上 | 体温上昇により免疫細胞が活性化し、がん細胞への攻撃力が強化される。 |
体力が低い患者さまにも適用可能 | 侵襲が少なく、高齢者や持病のある患者さまにも比較的安全に適用できる。 |
温熱療法のデメリット
温熱療法は副作用が少なく体への負担が軽い治療法です。
しかし、すべてのがんに適応できるわけではなく、治療効果や治療の制約に関していくつかの課題が存在します。
また、単独での治療効果が限定的な場合もあり、他の治療法と組み合わせる必要があることが一般的です。
デメリット | 説明 |
単独での治療効果が限定的 | 温熱療法だけでがんを完全に治療するのは難しく、通常は放射線治療や抗がん剤と併用される。 |
治療施設が限られている | 専門的な設備が必要なため、受けられる医療機関が限られており、通院が困難な場合がある。 |
治療効果に個人差がある | がんの種類や進行度、患者さまの体質によって効果が異なり、全員に同じ効果が得られるわけではない。 |
治療時間が長い場合がある | 治療によっては数十分〜1時間程度の加温が必要で、他の治療と比べて時間がかかることがある。 |
局所温熱療法は深部がんに適用が難しい | 体の奥深くにあるがんには熱が届きにくく、十分な加熱が困難な場合がある。 |
温熱療法は、特定の条件下では非常に効果が期待できる治療法ですが、単独での完治が難しく、他の治療との併用が前提となることが多いという点を理解する必要があります。
また、治療施設が限られているため、受ける際には事前に対応可能な医療機関を確認することが重要です。
温熱療法の治療の流れ
温熱療法は放射線治療や抗がん剤治療と併用して行われることが多く、適切な治療方法を選択することが重要です。
ステップ | 内容 |
①適応判断 | 医師ががんの種類や進行度、患者さまの状態を評価し、温熱療法の適応可否を判断する。CT・MRIなどの画像検査が行われる。 |
②治療計画の作成 | 照射範囲や加熱の方法(局所温熱療法または全身温熱療法)を決定。治療回数やスケジュールが設定される。 |
③治療準備 | 患者さまがリラックスできるように姿勢を調整し、加温装置の配置を決定する。固定具が使用される場合もある。 |
④温熱治療の実施 | 1回あたり30〜60分程度、42〜45℃の熱を加える。局所温熱療法では特定部位を、全身温熱療法では全身を加熱する。 |
⑤治療後の経過観察 | 副作用や体調の変化を確認し、必要に応じて治療計画を調整する。通常、数週間〜数か月の継続治療が行われる。 |
温熱療法は、通常週1〜2回のペースで複数回にわたって実施され、効果を最大限に引き出すために、放射線治療や抗がん剤と並行して行われる場合もあります。
温熱療法の費用と保険適用について
温熱療法は、健康保険が適用される場合があるものの、保険適用外となるケースもあり、治療費用には注意が必要です。
特に、自由診療となる場合は費用が高額になる可能性があります。
治療区分 | 費用 |
健康保険適用(3割負担) | 1回あたり約5,000〜1万5,000円 |
自由診療(保険適用外) | 1回あたり約3万〜10万円 |
治療全体の費用(10〜20回の施術) | 約50万〜200万円(自由診療の場合) |
標準治療(抗がん剤や放射線治療)と併用する場合に限り、一部の医療機関で健康保険が適用されることがあります。
特に、前立腺がんや子宮がんなど、温熱療法と相性が良いとされるがんに対して適用されるケースがあるため、治療を希望する場合は医師に相談することが重要です。
費用負担を軽減する制度
- 高額療養費制度:自己負担額が一定の上限を超えた場合、超過分が払い戻される。
- 先進医療特約(民間保険):自由診療の費用を補償する特約が適用される場合がある。
経済的負担を軽減するために、公的制度や民間保険の活用も検討するとよいでしょう。
温熱療法と免疫療法
温熱療法は、がん細胞を高温にさらしてダメージを与えるだけでなく、免疫機能を活性化させる効果が期待される治療法です。
体温が上昇すると、免疫細胞の働きが強まり、がん細胞を攻撃しやすくなることが知られています。そのため、免疫療法との併用によって、がん治療の相乗効果が期待されます。
効果 | 説明 |
免疫細胞の活性化 | 体温の上昇により、リンパ球やナチュラルキラー(NK)細胞が活発になり、がん細胞への攻撃力が向上する。 |
がん細胞の抗原提示を促進 | 高熱によってがん細胞が壊れ、免疫系ががん細胞を認識しやすくなる。 |
全身の免疫反応の向上 | 特に全身温熱療法は、転移がんや再発がんの治療において、免疫療法との併用が効果が期待されている。 |
近年、温熱療法と免疫療法を組み合わせた治療法が注目されており、特に「6種複合免疫療法」との併用による効果が期待されています。
この治療法では、温熱療法の持つ免疫活性化の効果を最大限に引き出しながら、がん細胞に対する免疫反応を強化することで、より高い治療効果を目指します。
副作用が少ない6種複合免疫療法
「6種複合免疫療法」の特徴を3つ紹介します。
①副作用が少なく、体への負担が小さい治療法である
患者さまご自身の免疫細胞を使用するため、抗がん剤のような強い副作用がほとんどありません。
そのため、他のがん治療で治療継続は困難と判断された場合でも、6種複合免疫療法なら治療を継続できる可能性があります。
②がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
がん3大療法(外科手術/化学療法/放射線治療)との併用が可能で、一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。
また、手術後に残ったがん細胞にも対応し、がん細胞増殖の抑制、再発・転移の予防にも効果的です。
③入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
6種複合免疫療法は、採血と点滴だけの通院治療です。
そのため、入院の必要がなく、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができます。
6種複合免疫療法の治療効果
以下は、6回(1クール)の治療を終えた患者さまの治療効果です。
A判定〜C判定の約79%の方は腫瘍の進行が抑制されたと評価し、さらにA判定〜B判定の約26%の方は腫瘍の減少が認められた状態となりました。
また、6種複合免疫療法の大きな特徴として、さまざまな部位のがんに対応できるという点があります。
以下、6種複合免疫療法で過去に治療したがんの一例です。ほぼ全てのがん種に対応しているため、以下に記載のないがん種や希少がんでも、治療可能です。
詳細は以下よりお問い合わせください。
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