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褐色細胞腫とは? 症状や原因、治療法について詳しく解説

褐色細胞腫は、副腎にできるまれな腫瘍で、ホルモン(カテコールアミン)が過剰に分泌されることで、高血圧や動悸、頭痛などさまざまな症状を引き起こすことがあります。

多くは良性ですが、中には転移や再発をする悪性のタイプもあるため、気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です

正確な診断と、状態に応じた適切な治療を受けることで、症状の改善や再発の予防につながります。

今回は、褐色細胞腫の基本的な知識から症状、原因、診断方法、最新の治療選択肢までを分かりやすく解説します。

【がんの治療の選択肢としておすすめする「6種複合免疫療法」

副作用が少なく、他の治療と併用できる!


6種複合免疫療法は、患者さま自身の免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて体内へ戻すことで、がんと闘う力を高める免疫療法です。

治療法は採血と点滴だけの通院治療です。

6種複合免疫療法をおすすめする理由

  • がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
  • 副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
  • 入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる

がん治療の選択肢の一つとして、6種複合免疫療法もぜひご検討ください。

今すぐ詳細を知りたい方は、以下よりお問い合わせください。

褐色細胞腫とは

褐色細胞腫 副腎

褐色細胞腫(かっしょくさいぼうしゅ)は、腎臓の上にある「副腎(ふくじん)」という小さな臓器の中心部分や、その近くにある神経の集まりにできる腫瘍です。

この腫瘍は、本来ホルモンを出さないような細胞から、アドレナリンやノルアドレナリン、ドパミンといった「カテコールアミン」というホルモンを大量に分泌してしまうのが特徴です。

そのため、体にさまざまな異常を引き起こすことがあります。

副腎は腎臓の上にある小さな臓器で、ホルモンを分泌して体内のバランスを保つ役割を担っています。

カテコールアミンはストレス時に分泌されるホルモンで、心拍数や血圧を上昇させるなどの「闘争・逃走反応」を引き起こします。

しかし、褐色細胞腫ではこれらのホルモンが腫瘍によって持続的または断続的に過剰分泌されるため、日常的に交感神経が過剰に刺激された状態となり、さまざまな症状が出現します。

以下、褐色細胞腫の特徴です。

発生部位 副腎髄質(まれに副腎外にも発生する:傍神経節腫)
分泌ホルモン カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドパミン)
主な症状の原因 ホルモンの過剰分泌による交感神経刺激
患者さまの割合 高血圧患者さまの約0.1〜0.6%、比較的まれな腫瘍
良性・悪性の割合 約90%が良性だが、10〜20%は悪性の可能性がある
関連する遺伝性疾患 MEN2型、VHL病、SDHB遺伝子変異など

 

褐色細胞腫は放置すると高血圧発作や脳出血、心不全を引き起こすリスクがあります。

また、褐色細胞腫には遺伝的な要因が関わっている場合があり、その際にはご家族内で複数の方が発症することがあります。また、悪性(がん)である場合は、肺、肝臓、骨などに転移することがあります。

褐色細胞腫は、内分泌機能の異常が根底にある疾患であり、内科・外科・腫瘍内科などの連携が不可欠です。

褐色細胞腫の症状

褐色細胞腫の主な症状は以下のとおりです。

頭痛 ホルモンによる血管収縮や高血圧の影響で出現
動悸・頻脈 心拍数が急に上昇し、ドキドキする不快感を伴う
発汗 特に上半身を中心とした大量の発汗。寝汗がひどいこともある
高血圧 持続性または発作性。突然の血圧上昇(高血圧発作)を繰り返すこともある
顔面紅潮 血管拡張の影響で顔が急に赤くなることがある
不安・パニック感 ホルモンの作用により神経が過敏になり、不安感や興奮状態が現れることがある
手指の震え 交感神経の刺激による震え。緊張状態と似た反応
体重減少 基礎代謝の亢進により、食欲はあっても体重が減ることがある
耐糖能異常・糖尿病 カテコールアミンの作用により血糖値が上がり、糖尿病を合併することもある

 

特に「頭痛・発汗・動悸」の3つは、褐色細胞腫の代表的な症状(三徴候)とされています。

これらの症状が、突然あらわれて短時間で消えるという発作的な形で繰り返し起こる場合には、褐色細胞腫の可能性を強く疑うサインになります。

また、発作は、ストレスや排便、体の向きを変える動作(体位変換)、運動、手術時などに誘発されることがあります。

重症の場合は、急激な血圧上昇により「高血圧クリーゼ」と呼ばれる緊急事態を引き起こし、命に関わることもあります。

褐色細胞腫の症状は一見、他の病気(不安障害、更年期障害、高血圧症など)に似ているため、見逃されることも少なくありません。

症状が反復・発作的であり、かつ治療に抵抗性の高血圧を伴う場合を含めは、専門医による精密検査が推奨されます。

褐色細胞腫の原因

褐色細胞腫 原因

褐色細胞腫は、副腎やその周囲の神経組織にある特別な細胞(クロム親和性細胞)からできる腫瘍で、ホルモンを過剰に分泌するのが特徴です。

発症のしくみはまだすべてが明らかになっていませんが、遺伝による体質や、ある種の環境的な影響が関係していることがわかっています。

特に注目されているのが遺伝的素因で、褐色細胞腫の約30〜40%は、遺伝性の腫瘍症候群に関連しているとされています。

これらの病気は、親から子へ受け継がれる遺伝の形(常染色体優性遺伝)をとることが多く、家族に同じ病気の人がいる場合は、若い年齢で発症しやすい傾向があります。

疾患名 関連遺伝子 特徴
多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2) RET 甲状腺髄様がんや副甲状腺腫瘍と合併。発症率が高く、予防的手術が検討される
フォン・ヒッペル・リンドウ病(VHL病) VHL 腎がんや脳・網膜の血管腫などを伴う全身性疾患
神経線維腫症1型(NF1) NF1 皮膚にカフェオレ斑や神経線維腫が出現。褐色細胞腫は合併症のひとつ
SDH関連遺伝子変異(SDHB・SDHDなど) SDHB/SDHD等 特にSDHB変異は悪性化リスクが高く、転移性の褐色細胞腫を発症することがある

 

これらの遺伝性疾患では、褐色細胞腫が家族内で複数人に発症したり、両側副腎や多発性でみられることもあるため、遺伝子検査や家族歴の確認が重要になります。

一方、散発性の褐色細胞腫では、明確な原因が特定されていないものの、加齢やストレス、環境的要因などが関与している可能性も指摘されています。

まれに妊娠や手術、外傷などが発症の引き金になることもあります。

このように、褐色細胞腫は、遺伝が関係するケースと関係しないケースの両方があります。特に、若いうちに発症した場合や、左右両方の副腎に腫瘍ができている場合(両側性)、腫瘍が複数ある場合(多発性)には、遺伝子に異常がないか詳しく調べる検査がすすめられます。

家族への影響を含めた遺伝カウンセリングも重要です。

褐色細胞腫の検査・診断

褐色細胞腫 検査方法

褐色細胞腫の確定診断にはホルモン測定と画像検査の両方を組み合わせた精密な検査が必要です。

症状がはっきりしないことも多く、他の病気と見分けがつきにくい場合があります。そのため、見落とさないように順を追って丁寧に調べることが大切です。

検査の種類 内容・目的
血中・尿中ホルモン測定 カテコールアミンやその代謝産物(メタネフリン、ノルメタネフリン)の測定。褐色細胞腫のスクリーニングに有効。
負荷試験 クロニジン抑制試験などにより、ホルモン分泌が腫瘍性かどうかを評価する補助的検査。
画像検査(CT/MRI) 腫瘍の局在や大きさ、形状を把握するために実施。副腎または傍神経節の腫瘍を視覚的に確認できる。
MIBGシンチグラフィー 放射性薬剤を用いた機能的画像検査。ホルモン活性を持つ腫瘍の位置や多発・転移の有無を調べる。
PET検査 SDHB遺伝子変異や悪性が疑われる症例において、より高感度な転移・再発評価が可能。
遺伝子検査 家族性発症や若年発症、両側副腎腫瘍などがある場合に遺伝的背景を調べる。

 

一般的な診断の流れは以下のとおりです。

  1. 症状と家族歴、既往歴から褐色細胞腫の疑いを持つ
  2. ホルモン測定でカテコールアミン過剰を確認
  3. CTまたはMRIで腫瘍の位置を特定
  4. 必要に応じてMIBGシンチやPET検査で転移・多発性の評価
  5. 遺伝子検査を通じて原因の特定と家族スクリーニングを検討

褐色細胞腫の診断では、血液や尿を使ったホルモンの検査(生化学的検査)と、画像による検査をあわせて行うことが一般的です。誤った診断を避けるためにも、検査は段階を追って丁寧に進めていくことが大切だとされています。

また、手術や薬による治療に入る前には、診断の確かさを十分に確認することが望ましいでしょう。

褐色細胞腫の治療法

癌(がん)の5大治療法とは?のイメージ画像

褐色細胞腫の治療は、腫瘍の性質や進行度、全身状態に応じて選択されます。

基本となる手術に加えて、薬物療法や化学療法、放射線治療などの併用が必要になる場合もあります。

手術

褐色細胞腫の治療において、最も基本かつ根治的な方法が手術です。

特に腫瘍が副腎の中にとどまっている場合は、手術で腫瘍を取り除くことで、ホルモンの出すぎが改善されることが多く、それにともなって症状もおさまるケースがよく見られます。

一般的に行われる術式は、以下のとおりです。

術式 特徴
腹腔鏡下副腎摘出術 低侵襲で回復が早く、良性の小型腫瘍に適応されることが多い
開腹手術 腫瘍が大きい、または周囲組織への浸潤がある場合に選択される

 

手術を行うときは、腫瘍を取り除くことで症状が改善されることが期待できます。しかし、手術中にカテコールアミンというホルモンが大量に分泌され、血圧が急激に上がることがあるため、事前に薬で調整を行い手術中も細心の注意が払われます。

悪性や転移性の腫瘍では、手術単独での治癒が難しいため、他の治療法との併用が検討されます。

薬物療法

褐色細胞腫の薬物療法は、手術前の準備や手術が困難な場合の症状コントロールを目的として行われます。

特に、カテコールアミンによる高血圧や心拍異常を抑えることが治療の中心となります。

主に使用される薬剤は以下のとおりです。

薬剤の種類 主な作用
α遮断薬(フェントラミン、ドキサゾシンなど) 血管を拡張させ、高血圧や血圧変動を安定させる
β遮断薬(アテノロール、プロプラノロールなど) 動悸や頻脈を抑える。

 

特に手術前には、α遮断薬による血圧管理を2週間程度行い、循環動態を安定させることで、術中のリスクを大幅に低下させることができます。

化学療法

褐色細胞腫に対する化学療法は、悪性や転移性で手術が困難な場合や再発した腫瘍に対して行われます。

腫瘍の縮小やホルモン分泌の抑制による症状緩和と進行抑制を目的としています。

主に用いられる薬剤の組み合わせは以下のとおりです。

CVD療法:シクロホスファミド+ビンクリスチン+ダカルバジンの併用療法

TEM療法(臨床試験段階):テモゾロミド単剤や他薬剤との併用療法が研究されている

CVD療法は、長い間使用されている治療法で、一定の効果が期待できますが、副作用が出ることがあるため、その管理が必要です。治療中は医師とよく相談しながら進めることが大切です。

最近では分子標的薬や免疫療法との併用も研究されており、将来的な治療の選択肢拡大が期待されています。

放射線治療

放射線治療は、褐色細胞腫が転移・再発し、手術や薬物療法だけでは効果が不十分な場合に、腫瘍の縮小や症状緩和を目的として行われます。

特に骨や脳への転移に対しては、局所的に効果的な治療法です。

代表的な放射線療法には以下のような種類があります。

放射線治療の種類 主な用途・特徴
外照射(X線照射) 局所転移に対する一般的な方法。疼痛緩和や腫瘍の進行抑制に有効。
MIBG内用療法 放射性ヨードで標識したMIBGを投与し、腫瘍細胞に選択的に放射線を届ける治療。

 

特にMIBG療法は、カテコールアミンを取り込む性質を持つ腫瘍に選択的に作用するため、褐色細胞腫に対して効果が期待されます。

症状緩和を目的とした集学的治療の一環として位置づけられることが多いです。

褐色細胞腫と免疫療法

近年、褐色細胞腫に対しても免疫療法の有効性が注目されるようになってきました。

特に、手術や薬物療法、放射線治療では制御が難しい進行例や転移例に対する新たな治療選択肢として期待されています。

褐色細胞腫では、遺伝子の変異や悪性腫瘍において、腫瘍の周りの環境が免疫反応に影響を与えることがわかっています。このため、免疫チェックポイント阻害剤(PD-1/PD-L1阻害剤など)を使った治療法の臨床試験が進められています。また、免疫細胞療法やワクチン療法などの新しい免疫治療法の研究も行われており、将来的には、患者一人ひとりに合った治療が褐色細胞腫にも使われるようになるかもしれません。

今後はさらに、他の治療法との併用による相乗効果も視野に入れた治療戦略が検討されていくと考えられ、その中でも特に「6種複合免疫療法」が注目されています。

6種複合免疫療法は、免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて体内へ戻し、がんと闘う力を増強させるという、従来の治療法とは異なるアプローチでがんの進行を抑えることが期待されます。

以下、さらに詳しく6種複合免疫療法について解説します。

副作用が少ない6種複合免疫療法

「6種複合免疫療法」の特徴を3つ紹介します。

①副作用が少なく、体への負担が小さい治療法である

患者さまご自身の免疫細胞を使用するため、抗がん剤のような強い副作用がほとんどありません。

そのため、他のがん治療で治療継続は困難と判断された場合でも、6種複合免疫療法なら治療を継続できる可能性があります。

②がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する

がん3大療法(外科手術/化学療法/放射線治療)との併用が可能で、一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。

また、手術後に残ったがん細胞にも対応し、がん細胞増殖の抑制、再発・転移の予防にも効果的です。

③入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる

6種複合免疫療法は、採血と点滴だけの通院治療です。

そのため、入院の必要がなく、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができます。

6種複合免疫療法の治療効果

以下は、6回(1クール)の治療を終えた患者さまの治療効果を紹介します。

 

6種複合免疫療法・判定基準

6種複合免疫療法・進行抑制率

6種複合免疫療法・進行抑制率

A判定〜C判定の約79%の方は腫瘍の進行が抑制されたと評価し、さらにA判定〜B判定の約26%の方は腫瘍の減少が認められた状態となりました。

また、6種複合免疫療法の大きな特徴として、さまざまな部位のがんに対応できるという点があります。

以下、6種複合免疫療法で過去に治療したがんの一例です。ほぼ全てのがん種に対応しているため、以下に記載のないがん種や希少がんでも、治療可能です。

6種複合免疫療法・対応がん種

 

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