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分子標的薬の副作用を一覧で紹介!発現時期やいつまで続くか解説
分子標的薬は、がん細胞の特定の分子に働きかけて攻撃する新しいタイプの抗がん薬です。従来の抗がん剤に比べて、正常な細胞への影響を抑えられるとされる一方で、やはり副作用は避けられません。
発疹や下痢、肝機能障害など、その副作用の種類や出現のタイミングは薬剤によって異なり、患者さん自身やご家族が戸惑うことも少なくありません。
この記事では、分子標的薬にみられる主な副作用を一覧で紹介し、いつごろから現れるのか、いつまで続くのかなどについて解説します。
【がんの治療の選択肢としておすすめしたい「6種複合免疫療法」】
副作用が少なく、他の治療と併用できる!
6種複合免疫療法は、患者さま自身の免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて体内へ戻すことで、がんと闘う力を高める免疫療法です。
治療法は採血と点滴だけの通院治療です。
6種複合免疫療法をおすすめする理由
- がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
- 副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
- 入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
がん治療の選択肢の一つとして、6種複合免疫療法もぜひご検討ください。
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INDEX
分子標的薬とは?その種類と適応がん種
分子標的薬とは、正常な細胞への影響を可能な限り抑えつつ、がん細胞の特定の分子を狙って作用する薬剤です。
従来の抗がん剤は細胞の増殖全体を妨げるため、がん細胞以外の組織にも影響を与えやすいのが難点でした。
一方、分子標的薬は、がん細胞特有の異常や、がんの増殖・進展に関わる分子を選んで攻撃するため、副作用をある程度抑えつつ、効果的な治療が可能です。
分子標的薬には様々な種類があり、それぞれ作用する標的分子が異なります。
以下に主な分子標的薬の分類と標的、主な適応がん種についてまとめます。
分類 | 標的分子・機構 | 主な適応がん種 |
EGFR阻害薬 | 上皮成長因子受容体(EGFR) | 非小細胞肺がん、大腸がん、頭頸部がんなど |
ALK阻害薬 | ALK融合遺伝子 | ALK陽性の非小細胞肺がん |
HER2阻害薬 | HER2タンパク質 | HER2陽性乳がん、胃がん |
血管新生阻害薬 | VEGF(血管内皮増殖因子)など | 大腸がん、肺がん、腎がん、膵がんなど |
mTOR阻害薬 | 細胞増殖や代謝に関わるmTOR経路 | 腎細胞がん、乳がん、神経内分泌腫瘍など |
BCR-ABL阻害薬 | BCR-ABL融合タンパク質 | 慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL) |
膜状分化抗原標的薬(CD20等) | リンパ球表面の抗原(例:CD20) | 悪性リンパ腫、慢性リンパ性白血病(CLL)など |
これらの薬剤は、患者さまのがん細胞にどのような異常があるかを検査(バイオマーカー検査)したうえで使用されます。そのため、同じがん種であっても、遺伝子変異の有無や分子の発現状況によって、使用できる薬剤が異なることがあります。
分子標的薬は、その精密な作用機序により「個別化医療」の中心的な存在となっており、日々新しい薬剤の研究・開発が進められています。一方で、従来の抗がん剤とは異なる副作用が現れることもあり、使用にあたっては専門的な管理と経過観察が必要です。
分子標的薬の副作用
分子標的薬は、がん細胞の特定の分子を狙って作用する一方で、正常な細胞にも影響を及ぼすことがあり、独自の副作用が現れることがあります。副作用の種類や程度は薬剤の種類によって異なり、なかには重篤化するケースもあります。
以下に、代表的な副作用とその特徴、対応方法について解説します。
薬剤性肺炎
分子標的薬の副作用のひとつに、薬剤性肺炎があります。肺に炎症が起きることで、咳や息切れ、発熱などの症状が現れることがあります。重症化すると呼吸困難に至ることもあるため、早期の対応が重要です。少しでも異変を感じたら早めに医師へ相談しましょう。状況に応じて、治療の中断やステロイド投与などの対応が取られることがあります。
皮膚障害
分子標的薬の副作用として、にきびのような発疹や皮膚の乾燥、かゆみなどの皮膚障害がよく見られます。特にEGFR阻害薬を使用する場合に発症頻度が高く、症状が悪化すると痛みを伴ったり、細菌感染の原因になることもあります。皮膚症状は治療効果の指標となることもありますが、日常生活に支障をきたす場合は外用薬や保湿剤、抗生物質を用いた早めの対応が大切です。
下痢
分子標的薬の副作用として、下痢が現れることがあります。特にEGFR阻害薬やVEGF阻害薬などで多く報告されており、頻度や程度には個人差があります。水分や電解質の喪失により脱水や体力低下を引き起こすことがあるため、我慢せずに早めに医師に相談しましょう。軽度であれば整腸剤や食事療法で対処できますが、重症化する場合は薬の中止や点滴治療などが必要になることもあります。
高血圧
分子標的薬の中でも、特に血管新生阻害薬(VEGF阻害薬)を使用した場合に高血圧が生じやすいとされています。血管収縮作用や血流の調整機能に影響を及ぼすことで、治療開始後まもなく血圧が上昇することがあります。多くの場合、降圧薬の併用でコントロールが可能ですが、放置すると心臓や腎臓への負担が増すため、注意が必要です。
発熱
分子標的薬の使用中に発熱が見られることがあります。特に治療開始後の数日~数週間以内に起こることが多く、一時的な免疫反応や炎症によるものと考えられています。多くの場合は軽度で、解熱剤の使用により改善しますが、感染症や他の重篤な副作用との区別が難しい場合もあります。発熱とともに悪寒や倦怠感が強い場合は、自己判断せず、早めの受診が推奨されます。
肝機能障害
分子標的薬の副作用として、肝臓に負担がかかり、肝機能障害が起こることがあります。具体的には、ASTやALTなどの肝酵素が上昇することがあり、薬が肝臓で代謝される過程が関係していると考えられています。こうした変化は自覚症状が出にくいため、血液検査による定期的なモニタリングが重要です。異常が見つかった場合は、薬の減量や一時中止、肝保護剤の使用などで対応します。倦怠感や食欲不振、黄疸などの症状がある場合には、早急に医師に相談する必要があります。
骨髄抑制
分子標的薬の中には、骨髄に影響を与えて血球の産生が抑えられる「骨髄抑制」を引き起こすものがあります。白血球、赤血球、血小板の減少により、感染症にかかりやすくなったり、貧血や出血しやすくなるといった症状が現れることがあります。特に白血球減少は発熱性好中球減少症のリスクとなるため、定期的な血液検査による管理が重要です。症状の程度に応じて、休薬や減量、造血因子製剤の使用などが検討されます。
口内炎
分子標的薬の中には、口腔内の粘膜に影響を与え、痛みを伴う口内炎が現れることがあります。食事や会話が困難になることもあり、生活の質を下げる原因となります。うがいや保湿などによる口腔ケアが予防に有効とされており、症状が強い場合には、外用薬や鎮痛薬の使用で対応します。必要に応じて、治療内容の調整が検討されることもあります。
心機能障害
一部の分子標的薬では、心臓の機能に影響を与えるものがあり、心不全や不整脈、血圧の変動といった心機能障害が報告されています。特に心疾患の既往がある場合は、慎重な経過観察が必要です。動悸や息切れ、むくみなどの症状が現れた場合は、すぐに医師へ相談しましょう。
その他
分子標的薬による副作用は多岐にわたり、まれに以下のような症状が現れることもあります。
症状 | 特徴・注意点 |
低マグネシウム血症 | 特に抗EGFR抗体で見られる。しびれや筋けいれんを引き起こすことがあり、血中濃度の定期測定が推奨される |
末梢神経障害 | 手足のしびれや感覚低下などが持続することがあり、日常生活に影響する場合もある |
疲労感・倦怠感 | 明確な原因がないまま続くことがある。生活の質に影響するため、こまめな休養とバランスの取れた食事が大切。 |
眼障害 | まれに視力低下や目のかすみ、結膜炎が現れることがあり、眼科での診察が必要になるケースもある。 |
これらの症状も放置せず、早めに医師に相談することで適切な対応が可能になります。
分子標的薬の副作用の発現時期、いつまで続くのか?
分子標的薬の副作用は、使用する薬剤の種類や患者さまの体質によって現れ方や持続期間が異なります。多くの副作用は、投与開始から数日〜数週間以内に現れることが多く、早期の対処が予後や生活の質に大きく影響します。以下は副作用の種類ごとの出現時期と持続期間の目安です。
副作用の種類 | 発現時期と持続の目安 |
発疹・皮膚症状 | 開始1〜2週間以内に出現しやすく、薬の継続中は慢性的に続くこともある |
下痢・高血圧 | 治療初期から現れることが多く、適切な対応で数日〜数週間で改善が期待される |
骨髄抑制・肝機能障害 | 投与から2〜3週間以降に遅れて現れることがあり、治療を中断することで改善するケースもある |
一部の副作用は薬を中止すれば速やかに回復するものもありますが、皮膚症状や神経障害のように、治療終了後も長く続く場合があります。
分子標的薬は使わない方がいい?
分子標的薬には特有の副作用があるため、「使わない方がいいのでは」と不安に感じる方も少なくありません。しかし、分子標的薬はがん細胞の特定の異常を標的とする治療法であり、適切に使えば高い治療効果が期待できる、有力な選択肢のひとつです。重要なのは、分子標的薬を単独で使うかどうかではなく、他の治療法と併用しながら副作用を適切に管理し、最大限の効果を引き出すことです。
例えば、手術や放射線、化学療法と組み合わせたり、免疫療法と併用したりすることで、がんの進行を抑えつつ生活の質を維持する治療が可能になります。特に近年では、免疫の働きを多角的に高める「6種複合免疫療法」にも注目が集まっており、分子標的薬との併用による可能性が期待されています。
分子標的薬と併用できる6種複合免疫療法
分子標的薬は、がんの性質に応じて高い治療効果を期待できる一方、免疫の働きを補う治療と組み合わせることで、より総合的ながん治療が可能になります。なかでも注目されているのが、「6種複合免疫療法」です。これは、それぞれ異なる役割を持つ6種類の免疫細胞を活性化・補充し、がんに対して多角的に働きかける治療法です。
分子標的薬との併用により、がん細胞への直接的な攻撃と、体の中からの免疫強化を両立させることができます。
ただし、一部の抗がん剤とは併用時に注意が必要なケースもあるため、具体的な治療内容については事前に電話にてご相談ください。
副作用が少ない6種複合免疫療法
「6種複合免疫療法」の特徴を3つ紹介します。
①副作用が少なく、体への負担が小さい治療法である
患者さまご自身の免疫細胞を使用するため、抗がん剤のような強い副作用がほとんどありません。
そのため、他のがん治療で治療継続は困難と判断された場合でも、6種複合免疫療法なら治療を継続できる可能性があります。
②がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
がん3大療法(外科手術/化学療法/放射線治療)との併用が可能で、一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。
また、手術後に残ったがん細胞にも対応し、がん細胞増殖の抑制、再発・転移の予防にも効果的です。
③入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
6種複合免疫療法は、採血と点滴だけの通院治療です。
そのため、入院の必要がなく、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができます。
6種複合免疫療法の治療効果
以下は、6回(1クール)の治療を終えた患者さまの治療効果を紹介します。
A判定〜C判定の約79%の方は腫瘍の進行が抑制されたと評価し、さらにA判定〜B判定の約26%の方は腫瘍の減少が認められた状態となりました。
また、6種複合免疫療法の大きな特徴として、さまざまな部位のがんに対応できるという点があります。
以下、6種複合免疫療法で過去に治療したがんの一例です。ほぼ全てのがん種に対応しているため、以下に記載のないがん種や希少がんでも、治療可能です。
詳細は以下よりお問い合わせください。
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