よくあるご質問
よくいただくご質問と答え
どんながんに有効ですか?再発や転移がんには?
ほとんどのがんに適用でき、他のがん治療とも併用できます。
一部の白血病を除く、ほぼ全てのがんに適用します。難治性のがんや進行したがんにも対応します。手術や抗がん剤・放射線治療が難しい転移・再発したがんでも、6種複合免疫療法でがんが縮小したり、進行が抑えられたり、なかには完全に消失したケースもあります。がんの再発や転移の予防にも効果的です。
がん治療といえば、副作用が心配です。
患者様によっては一過性の軽度の発熱(37~38℃)といった副作用がみられることがあります。発熱等の症状は2〜3日続くことがあります。
治療の際は、入院や毎日の通院が必要ですか?
必要ありません。基本的に3週間ごとに6回、通院による治療を行います
治療が決定したら、まずは患者様の免疫細胞を確保するために、採血を行います。3週間後、培養により活性化・増殖した免疫細胞を、患者様の体に点滴で戻します。 基本的には、これを3週間ごとに6回くり返して治療しますので、入院や毎日のように通院する必要はありません。患者様の現在の生活リズムを崩すことなく治療することが可能です。
遠方なので、クリニックに通うことができません。どうしたらよいでしょうか?
原則として、通院による治療をお願いしております。
近隣に提携医療機関がある場合がございますので、お気軽にお問い合わせください。また、お近くに提携医療機関がなくても、免疫細胞療法の経験があり、採血と点滴治療を行ってくださる医療機関があれば、必要な手続きをとることで治療が可能な場合がございます。
どのくらいの量の血液を採血するのですか?
基本的に30㏄の採血量で済みますので、体への負担は少なくて済みます。
体力の弱った患者様の身体から、長い時間をかけて大量の血液を採取する「アフェレーシス」は用いません。
治療費は6回分まとめて支払う必要がありますか?
治療費は1治療ごとのお支払いです。
6回の治療を1クールとしておりますが、治療費は1治療毎(採血時の前払い)になります。その他初診料や検査料など詳細につきましては提携医療機関へお尋ねください。
この治療は保険の対象になりますか?
自由診療ですので自費での診療となります。
この療法は提携医療機関で実施されますが、社会保険等の公的な健康保険の対象ではありません。従いまして全て自費での診療となります。
医療費控除の対象になりますか?
確定申告による医療費控除の対象となります。
自由診療のため費用は全額自己負担となりますが、確定申告による医療費控除の対象となります。領収書は確定申告時まで大切に保管下さい。
抗がん剤や放射線治療を受けている(受ける予定がある)のですが、大丈夫でしょうか。
放射線治療や抗がん剤治療と併用することも可能です。
がん細胞は免疫細胞の攻撃にブレーキをかけることで自分の身を守っており、ブレーキがかかった免疫細胞(制御性T細胞)が周りに沢山ある状態です。免疫システムは攻撃する免疫細胞とそれを抑制する免疫細胞のバランスを調節しています。そのため、抗がん剤や放射線治療によって、がん細胞の量や抑制性T細胞を減らして環境を整えさせ、活性化した免疫細胞により効果的にがん細胞を攻撃させる治療戦略をとることができます。
また、抗がん剤や放射線治療には免疫力低下という副作用があります。6種複合免疫療法に含まれるNKT細胞は、抗がん剤やステロイド、放射線に対しても抵抗力が強いのが特長です。6種複合免疫療法をこれら2つの治療法よりも先、または合間に実施することで、免疫力低下の副作用を軽減することにもつながります。なお、温熱療法やビタミン療法などの代替療法、漢方・鍼治療との併用も問題ありません。
保険適応ではない免疫療法は効果がない、免疫細胞療法には科学的根拠がなく、治療効果が証明されていないという話を聞きました。
免疫細胞療法によるがん治療の臨床研究は世界中で広く行われており、科学的根拠を示した論文も出されています。
免疫療法といっても様々なものが存在し、免疫療法でがんを治すことは困難、免疫療法は効果がないという医師や研究者も確かにいます。しかしながら、「免疫チェックポイント阻害薬」の登場で、免疫でがんを治すことができるということが明確になりました。
がん細胞は免疫細胞の攻撃にブレーキをかけることで自分の身を守っていますが、免疫チェックポイント阻害薬を用いた免疫療法では、このブレーキを解除させることで、免疫細胞の攻撃にアクセルをかけて治療します。「免疫細胞療法」は、患者様ご自身の免疫細胞を取り出して活性化・増殖し、体内に戻す治療法です。免疫システムへのアプローチは異なりますが、「免疫チェックポイント阻害薬」と同様、ご自身の免疫細胞、免疫システムを活用します。
保険適応でなくても、免疫細胞療法は海外のみならず国内からも科学的根拠を示した論文が発表されています。
免疫細胞を投与すると、どのくらいの期間効いているのでしょうか。
効果の持続期間には個人差があります。
治療効果には個人差が見られますが、これは持続期間についてもあてはまります。免疫の効果を維持させるため、基本的に3週間に1回の投与を6回(1クール)実施します。引き続き2クール目を希望される場合で、結果が良好な場合は3~6ヵ月に1回の間隔で投与することがあります(維持療法)。
これはワクチンの効果と同様の考え方です。ワクチンの種類にもよりますが、十分な免疫を得るためには3~4週間間隔で数回投与することがベストで、効果が期待されるのは投与後2週間から3~6ヵ月と考えられています。
体内で作られた免疫機能が、再度抗原に接触することでさらに免疫機能が高まる現象はブースター効果(追加免疫効果)と呼ばれており、免疫細胞療法でもこのブースター効果による追加免疫の獲得を狙っています。また、活性化NKT細胞により他の免疫細胞も活性化されますが、その一部は長期免疫記憶を獲得することが明らかにされています。
なお、免疫チェックポイント阻害薬の使用により、2~3割程度の確率でがんの縮小が見られますが、この薬が効いた例では効果が長く持続しています。活性化したNKT細胞を用いた進行性非小細胞がんの臨床試験において、免疫チェックポイント阻害薬と同等の生存期間中央値が示されていることから、活性化NKT細胞が含まれる6種複合免疫療法でも同様の効果が期待されます。
他の免疫細胞療法との大きな違いはなんでしょう?
他の免疫細胞療法では一つまたは二つの免疫細胞を培養する事が多いですが、この療法では6つの免疫細胞を同時に培養する技術を用いています。
一つ、二つの細胞を活性化する免疫細胞療法には限界があります。一つ、二つの免疫細胞の元気を回復し、数を増やすだけでは免疫力を十分に高めることはできません。免疫細胞同士の相互作用を考え、免疫力を高めるにはヘルパーT細胞、NK細胞、NKT細胞、キラーT細胞、γδT細胞、樹状細胞の6種類の免疫細胞を同時に活性化することが重要です。
なお、複数の免疫細胞を個別に培養して投与する場合、それぞれの療法(または培養した細胞)について治療費が生じる場合がございますが、6種複合免疫療法では複数の免疫細胞を一緒に培養しますので、治療費は1種類の療法分で済みます。
1種類や2種類の免疫細胞を用いた免疫療法を組み合わせても同じではないのか。
複数の免疫細胞を一緒に培養することで、それぞれの免疫細胞が相互に作用しながら活性化・増殖することが可能になります。
免疫細胞は細胞間で情報を伝えるサイトカインを放出しています。サイトカインを出し合って相互に協調している免疫細胞を投与することで、体内での免疫細胞の連係が生まれることを狙っています。例えば、樹状細胞は抗原提示細胞ともよばれ、抗原をいち早く見つけ出し、その情報を免疫の司令塔と言われるヘルパーT細胞へ伝達します。ヘルパーT細胞は樹状細胞から異物(抗原)の情報を受け取ると、免疫活性化物質(サイトカイン)を放出してキラーT細胞やNK細胞などの各実行部隊に攻撃の指令を出します。NKT細胞に至っては、樹状細胞から抗原の情報を受け取ってがん細胞を攻撃するのみならず、IFN-γ(インターフェロンガンマ)というサイトカインを放出し、未成熟な樹状細胞の成熟化、NK細胞やキラーT細胞の活性化、一部の免疫細胞に長期免疫記憶を獲得させたり、がん細胞が免疫細胞にかけている免疫のブレーキを解除して免疫細胞の攻撃力を回復させるなど、免疫のネットワークを同時に活性化させる重要な役割を担っています。このことからも、複数の免疫細胞を一緒に培養して投与するメリットは非常に大きいと考えられます。